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「この恨み晴らさでおくべきか」・・・ターバンを巻いた女性が現れる幽霊屋敷


 どの国にも歴史の暗部は存在する。血なまぐさい戦争や闘争、支配や奴隷、虐殺…歴史のある建物には霊が出る確率が高いと言われているが、長い間その場に存在している建物はそれだけ長く歴史の暗部も見つめ続けているという事なのかも知れない。そして、悲惨な歴史の被害者たちは今も残る怨念の場所から離れられないでいるのだ。

 こちらの写真はアメリカで有名な幽霊屋敷にて撮影された古写真だ。この建物はルイジアナ州に存在するプランテーションで、1796年にデイブ・ブラッドフォードという人物が建てたものだ。持ち主は何度か変わっているが、220年前の当時の邸宅がそのまま残されているため、歴史的に見ても貴重な建物である。

 この写真をよく見ると、邸宅にある柱の左から三本目、建物との間に人影らしきものが写っている事が解る。全体的に黒くぼやけているが、長いスカートをはき頭にターバンを巻いているように見える。

 実はこの家には、かつてプランテーションで働かされていた奴隷達の幽霊が出ると言われているのだ。特に有名なのがクロエという若くして亡くなった女性の奴隷で、1817年からこの農園の主人であったクラーク・ウッドラフの元で働いていた人物だという。

 彼女はたまたま主人の会話を立ち聞きしてしまい、秘密を聞かれたと知った主人に罰として耳を切り落とされてしまったという。これまでにも奴隷ということで辛くあたられていた彼女は遂に復讐を考え、主人の誕生日パーティーに用意したケーキにキョウチクトウを混ぜて出した。キョウチクトウは毒を持つ事で有名な草である。主人の誕生日パーティーなので、彼が食べるのは当然だと思われたのだが、予想に反して彼の妻と娘が先にケーキを食べてしまい、毒で死んでしまったという。すぐにケーキを作ったクロエが犯人だと判明し、彼女は逃げだそうとしたのだが、連帯責任を負わされる羽目になるのではと思った他の奴隷達に捕まり、殺されてしまったのだという。

 この写真に写っているのは、まさしくそのクロエの姿だと言われているのだ。彼女は亡くなったときにターバンを巻いて髪をまとめており、その時の姿とこの写真に写っている人物の姿が酷似しているというのだ。

 なお、この邸宅は長い歴史の中で10件もの殺人事件が起きていたと言われており、幽霊が出る事でも有名だ。現在ではゴーストツアーも行っているB&Bとして営業している。

文:和田大輔 取材:山口敏太郎事務所

【記事提供:リアルライブ】
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