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【帰ってきたアイドル親衛隊】完全にアイドルの域を超えていた桑田靖子との再会は意外な場所で


 1983年にアイドル歌手としてデビューした桑田靖子。同期には大沢逸美、森尾由美、松本明子、岩井小百合、伊藤麻衣子などがいたが、突き抜けたアイドルがいないと言われ、狭間世代なんて呼ばれていた。それでもアイドル好きにとっては、新人アイドルがデビューするのは嬉しいことなので、しっかりチェックをして現場へと行ってしまうのである。

 そんな言われ方をしていたが、個人的に気になるアイドルは続々とデビューしていたので、新曲の発売イベントには足を伸ばしたのだが、スケジュールの都合で行けなかった子も何人かいた。スタートを見れない悔しさはあったが、毎年のように行われている各局が開催している音楽祭には行っていたので、そこでそれまでに生で見れていない子を確認するのも私のスタイルだった。

 ある音楽祭に行った時に、新人賞にノミネートされている歌手をチェックしていたのだが、もちろん歌手の名前と顔はわかるのだが、実際にどんな歌声なのかわからない子もいるので、声をチェックしていたところ、素晴らしい歌声の持ち主を発見した。それが桑田靖子である。完全にアイドルの域を超えている歌声である。その時に聞いたのが、デビュー曲の『脱プラトニック』だった。キャンペーンに行けなかったので、さっそくレコードを買って、買ったばかりのAIWAのシステムコンポでレコードを何度も聴いて、桑田の声に酔いしれていた。

 音楽祭で何度も生の歌声は聴いていたが、実際に目の前で見て話す機会が無かったので、どんな子なのか正直まだわかっていなかった。そんな気持ちでいる時に、『ヤングタウンTOKYO』(TBSラジオ)の公開収録を観に行った時のゲストが桑田だったこともあり、これは話しができるチャンスだと思い、終了後に出待ちをすることにした。この日はいつもよりたくさんの人が出待ちをしていたので、スタートダッシュをしっかりしないと話しすらできない状態だった。気を抜かないで集中して待つことにした。

 20分くらいしたところで、桑田が出て来た。申し訳ないがこの時に桑田が目的だったのは私だけだったので、現場に人がたくさんいても、桑田を独占させてもらった。とにかく歌声のことを本人に伝えたくて、初対面ながらいきなり「歌声が好きなんですよ」と話しかけると、嬉しそうに微笑んでくれた。

 その後に会ったのは、約2年後の86年12月頃。当時高校3年生だった私が、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(日本テレビ系)で素人がネタをするコーナーがあり、そこに出演した時である。桑田がレギュラー出演していたので、今思えばクソ面白くない私のネタを桑田が見て笑ってくれた。ちょっと苦い思い出であるが、逆に嬉しかった。

 80年代も終わりに近づくと、桑田は音楽活動に専念するとのことで、アイドル活動を終了してしまい、アイドル番組はもちろんのこと、レギュラー出演していた『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』からも卒業した。二度と会えないと思っていたが、信じられない出来事が起きた。私が通っていた専門学校に、なぜか桑田がいたのである。目の前にいるのが信じられなくて、いきなり「桑田靖子だ!」と大きな声で言ってしまった。まさかの場所で会ってしまったので、ビックリしたが、桑田本人は私以上に驚いていた。なぜここにいるのか聞いてみると、歌のレッスンやレコーディングをしているそうだ。私の母校は芸能系だったこともあり、レコーディングスタジオなどもあって、実際に活動している歌手や声優なども利用することも珍しくはないのです。

 現在の桑田はシンガーとして活動する傍らラジオDJやレポーターなどで活躍している。ライブも頻繁に行っていて、アイドル当時のメンバーが集まることもあるそうだ。今でも桑田靖子の本物の歌声を聴くことができるので、当時を知る人間にとって嬉しいことである。

(ブレーメン大島=毎週土曜日に掲載)

【ブレーメン大島】小学生の頃からアイドル現場に通い、高校時代は『夕やけニャンニャン』に素人ながらレギュラーで出演。同番組の「夕ニャン大相撲」では元レスリング部のテクニックを駆使して、暴れまわった。高校卒業後は芸人、プロレスのリングアナウンサー、放送作家として活動。現在は「プロのアイドルヲタク」としてアイドルをメインに取材するほか、かつて広島カープの応援団にも所属していたほどの熱狂的ファンとしての顔や、自称日本で唯一の盆踊りヲタとしての顔を持つことから、全国を飛び回る生活を送っている。最近、気になるアイドルはNMB48の三田麻央。

【記事提供:リアルライブ】
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