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映画『海難1890』 ヒロインを演じた忽那汐里にインタビュー


 日本とトルコ、125年の友好関係を築いたエピソードを映画化するプロジェクトのもとに製作された『海難1890』にヒロインとして起用された忽那汐里。今回の映画では時空を超えて一人二役を演じている。そんな忽那汐里にインタビュー。話を聞いた。

 __今回、エルトゥールル号編では、婚約者を海難事故で亡くしてしまったハル、イラン・イラク戦争編では教え子を国外へ避難させようと尽力する春海という二役を演じているとのことですが、そんな中で意識したことは?

 表現の方法は違うのですが、両方の役にある“真の強さ”を確実に観て頂く方に印象づけらることが、この二役を演じる上での役割だと思いました。

 __映画のテーマとなっている二つの事件について、もともと知識はありましたか?

 私はまったく知らなかったです。正直、この二つのことが実話でない限りは、現実味を感じることができない話だと思います。このような、心が突き動かされて目の前の人間をなんとか救おうとする話が、実際に起こったということが、私にとって衝撃でした。今回、映画になったことで、語り継がれていけるようにしていきたいなと思います。

 __今回、ロケが和歌山とイスタンブールであったということですが、それぞれの印象は?

 和歌山では、いたるところにトルコの国旗がありまして、撮影をしていると地元の多くの方の親戚が当時の救出劇に関わっていたということを聞かせて頂きました。本当にあたたかい街でした。イスタンブールは、美しい場所でした。ヨーロッパとアジアの文化が混在しているので、橋を渡ったらまったく違う表情を見れるというのは、とても不思議な街だとも感じました。

 __オーストラリア出身の忽那さんが、日本とトルコの合作の映画に出演されました。世界は狭いと思いますか、それとも広いと思いますか?

 広いと思います。知らない文化、知らない人々、知らない歴史があまりにも大きすぎます。トルコに訪れる機会はあっても、トルコの国の方と実際に今回の映画のように合作ができることは思っていなかったことなので。なかなか実現できないことだとも思うので、今回の映画で、そんなきっかけを頂けたことは、とても貴重な経験をさせて頂きました。

 __最後に『海難1890』のPRをお願いします。

 『海難1890』は、日本とトルコの100年にわたる絆の話になっています。ただ、今回の映画は他の地域や国でも伝わっていくべき話だと思います。この作品を観て、そんな思いを感じて頂ければと思います。

■忽那汐里(くつなしおり)
 1992年12月22日生まれ。オーストラリアニューサウスウェールズ州シドニー出身。2005年に開催された第11回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞受賞。2007年にTBSドラマ『3年B組金八先生』で女優デビュー。2012年には、第85回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞と第66回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を、翌2013年には第37回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2016年には、映画『女が眠る時』(ウェイン・ワン監督)の公開が控える。

■映画「海難1890」
2015年12月5日(土)公開
日本・トルコ合作映画

 日本よりおよそ9000kmも離れた、アジアとヨーロッパの2つの大州にまたがる1つの国、トルコ共和国。かつてオスマン帝国として歴史に名を刻んできたその国と日本は、長きに渡り交流を深めてきた。そして2015年、日本トルコ友好125周年を迎える。遥か海を越えた両国の友好には、歴史の裏に隠された2つの知られざる物語があった。

【出演】
内野聖陽 ケナン・エジェ 忽那汐里 アリジャン・ユジェソイ 小澤征悦 宅間孝行 大東駿介 渡部豪太 徳井 優 小林綾子 螢 雪次朗 かたせ梨乃 夏川結衣 永島敏行 竹中直人 笹野高史
【脚本】
小松江里子
【監督】
田中光敏

【記事提供:リアルライブ】
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