
阪神連覇を“女神”も祝福だ。阪神をおしゃれに応援する女性ファン「TORACO」応援隊長や甲子園グルメ大使などを務め、昨年末にアイドルグループNMB48を卒業、現在は女優として活躍中の川上千尋(27)がリーグ連覇を喜ぶとともに、今季の戦いぶりを振り返った。そして、MVPには頼れる兄貴を挙げた。【取材・構成=阪口孝志】
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球団史上初の連覇に川上の笑顔も満開だ。
「おめでとうございます。阪神ファンが待ちに待った夢みたいな出来事だと思います。選手時代から阪神ファンに愛されてきた藤川監督で達成できたのでうれしいです」
家族で観戦した甲子園で助っ人マット・マートン外野手の本塁打を目にし猛虎愛に目覚めてから優勝を経験するのは3回目。連覇はまったく違う感動があるという。
「23年の岡田監督の時に初めて優勝を経験させてもらって、すごく感動しました。去年、藤川監督で2回目の優勝を経験させてもらって、めっちゃ感動したというよりも『この戦力だったらできるでしょ』って思っちゃった。でも、今年は『阪神ってこんなこともできるんだ』って見せつけられた感覚で、やっぱり強いんだなって感じてます」
今季は開幕前に石井大智投手がアキレス腱(けん)断裂、開幕後も近本光司外野手が死球を受け骨折、離脱するなどけがも多かった。「それが成績にも出て『阪神大丈夫かな』って思いましたけど、それでも1位になった。監督、コーチとのコミュニケーションがちゃんと取れているのかなと思いました」と結束が強まったように感じたという。
昨季優勝に大きく貢献した石井がいなかったことで、投手陣のやりくりには注目していた。「投手はほぼ全員キーマンだったんじゃないかな。誰が中継ぎに入るのか押さえができるのか。その中で、(ラファエル)ドリス投手とか工藤(泰成)投手とか木下(里都)と投手とか、若手、ベテラン含めて出てきてくれて安心できました。最初は固定するのに苦戦したかもしれないですけど、投手出身の監督だからこそできる采配というか、ファンが思ってもなかったようなローテーションになったんじゃないかな」。
野手についても「全員野球ですよね。立石(正広)内野手がケガから復帰されて1軍に上がってきたときにやっぱすごいなって思いました。そういうときに動かされるのが高寺(望夢)内野手だったりするんですけど、高寺選手って、いつ代打を言われてもヒットを打つ。その準備がしっかりできていた。スタメンになるかならないかの瀬戸際にいた選手が必要とされていたし、それに結果を残して応えたのがすごい」と全員野球で危機を乗り越えたことを称賛。「近本選手もケガで結構な期間離脱されていたんですけど、気が付けば100安打。どういうこと?(笑い)。坂本(誠志郎)捕手も坂本(勇人)内野手からアドバイスをもらって開花したみたいな話を見て、そんなことあるんや!って。助言だけでホームランをばんばん打つって、野球って面白い」。
そんな中でもあえてMVPを選んでもらうと、頼れる兄貴の名前を即答した。
「大山(悠輔)内野手ですね。5番で打者として効いているだけじゃなくて、守備力も一塁手として助けてもらっている気がします。素人目なのでOBの方がどう思うかは分からないですけど、送球がそれたとしても大山さんだから捕ってくれたシーンをたくさん見てきました。守備力が1番。打者としてももちろん、大山さんが打ったら勝っているイメージもある。めっちゃ調子がいいかは分からないですけど、いなかったら困る存在。私はMVPだと思う。阪神を支えてくれている気がしますね」。
川上は藤川球児監督の変化も感じ取っていた。
「感情をあらわにするようになったと思っていて。1度取材させていただいたときに『来季は感情をあらわにします』とご本人がおっしゃっていたので、それを体現されているなと。選手のためでもあり、勝つためにどう振る舞ったらいいのかというのを常に考えている気がする。それがいい方向に行ったからこそ、連覇という結果が出たんだと思う」
一度は球団を離れ、独立リーグにいたドリスを再獲得し、活躍に導いた手腕にも感心した。
そんな川上にもひとつだけ残念なことがあるという。「グループ卒業前の4年間は1軍と2軍で2回投げさせてもらって、球団の人に『最多記録』って言われてたんですよ。今年は1軍の試合が雨で流れて投げられなくて。今年は阪神が雨に苦しむことも多かったですが、私も苦しみました。でも、投げさせてはもらっているので贅沢な悩みですよね」。
阪神は23年以来の日本一をめざし、クライマックスシリーズ(CS)に臨む。
「CSで苦戦しているイメージがあるのでまずはそこをしっかり。そして、日本シリーズはきっとソフトバンクが来ると予想しています。強すぎる相手にどう立ち向かっていくか。去年は先勝したけど、その後も勝っていくのかなと思ったらやられた。ファンの間では采配のミスって指摘もありましたが、きっと過去の経験を生かしてくれると思う。予想外の展開で勝ってほしいですね」とエールを送った。そして、来季は「3連覇したいですね。3連覇プラス日本一連覇。4連覇も5連覇もしたい。優勝できるならできるだけしたい」と目を輝かせていた。
◆川上千尋(かわかみ・ちひろ) 1998年(平10)12月17日生まれ、大阪府出身。12年12月、4期生としてNMB48に加入。25年12月に卒業し、現在は女優として舞台を中心に活躍中。特技はフィギュアスケート、阪神タイガースの応援。身長154センチ、血液型A。愛称は「ちっひー」。
