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1月に死去の長谷川和彦監督の「太陽を盗んだ男」4Kデジタルリマスター10月16日に公開


【写真】「太陽を盗んだ男/4Kデジタルリマスター」(C)1979 TOHO CO., LTD./Tristone Entertainment, Inc.

1月31日に80歳で亡くなった映画監督・長谷川和彦さんの1979年(昭54)の代表作「太陽を盗んだ男」4Kデジタルリマスターが、10月16日に公開されることが21日、分かった。同作は、50年前の76年に公開された映画監督デビュー作「青春の殺人者」で日本映画界の若き旗手と高く評価された、長谷川さんの劇場2作目にして最後の長編監督作。

当時の大スター沢田研二(78)と俳優として脂が乗っていた菅原文太さんが共演したこと、沢田が演じた中学校教師・城戸誠が原子爆弾を自作しようとして国家に対峙(たいじ)するという挑戦的なテーマも話題を呼んだ。菅原さんは、城戸を追う熱血刑事・山下満州男を演じた。坂下門前や国会議事堂に潜入しての撮影、公道でのカーチェイスシーン、日中のデパートから本当に偽札をバラまいての撮影など、現在では到底不可能であろう破天荒なゲリラ撮影の数々をはじめとした、長谷川さんの妥協なきこだわりによる異例の長期撮影など、数々の逸話と共に一大センセーションを巻き起こした。

また製作陣にも、後の日本映画界を担う、そうそうたる面々が名を連ねた。「あずみ」(03年、北村龍平監督)や「新宿スワン」(15年、園子温監督)など数々の映画をプロデュースしてきた、大手芸能事務所トライストーン・エンタテイメントの山本又一朗代表取締役会長(78)が製作を指揮。「セーラー服と機関銃」(81年)「台風クラブ」(85年)の相米慎二監督が助監督、「CURE」(97年)や今年公開の「黒牢城」で知られる黒沢清監督が製作スタッフで参加した。

リマスター化にあたっては、変更や追加などは行わず、最高品質でのオリジナルの再現を目指すというコンセプトの下、IMAGICAエンタテインメントメディアサービス×とOHOアーカイブという、初の国内2大修復ラボ体制で、最新技術と精鋭スタッフたちの徹底したこだわりを集結させ作業を実施。作品の撮影監督を務めた、日本映画界のレジェンドカメラマン鈴木達夫氏(91)が徹底監修を行った。

山本又一朗氏は、配給の東宝を通じてコメントを発表した。

「太陽を盗んだ男」は“懐かしさ”で片づけてほしくない。なぜ今やるのか--それは、この映画が放つ反骨とユーモア、そして狂暴なまでの熱量を、もう一度世に問う時代が来たからです。なぜ伝説なのか--危うさの手前で成立する奇跡、二度と同じ条件では作れない映画だから。

公開から半世紀近くが経ち、「4K」として完璧な姿でよみがえりました。あの頃、僕らがスクリーンにたたきつけた青臭くて強烈なエネルギーは、決して古びていない。どこか閉塞(へいそく)感のある現代にこそ、見終わった後、きっと世界が少し違って見えるはずです。スマホの小さな画面ではなく、暗闇の劇場でぜひ体感してほしい。

◆「太陽を盗んだ男」 退屈で無気力な日々を送る中学校の理科教師・城戸誠(沢田研二)は、生徒を引率して遠足に出かけた帰りに、武装した老人にバスジャックされてしまう。老人の要求でバスは皇居に向かうが、事件を担当する山下満州男警部(菅原文太)が城戸とも協力して生徒たちを救出し、犯人は射殺される。それを機に、城戸の中で何か大きなものが動き始めた。城戸はかねてより計画していた東海村の原子力発電所からのプルトニウム強奪を実行に移すと、自宅アパートで原子爆弾の製造に成功する。そして、自らを「9番」と名乗り、原爆を武器に警察へ「テレビのナイターを最後まで放送しろ」と要求し、連絡相手に山下警部を指名。続いて城戸は、ローリング・ストーンズの日本公演を要求するなど犯行を続けるが…。

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