
歌手の桑田佳祐(70)が12日、宮城・セキスイハイムスーパーアリーナで、ソロでは3年半ぶりとなる全国ツアー「桑田佳祐 夏祭りツアー 2026 supported by カンロ」夏編の9会場20公演を完走した。
約2時間30分に渡って、「明日へのマーチ」から新曲「人誑し」まで幅広い名曲をファン8000人に届けた。7月の石川公演を皮切りに、フィナーレの年末まで全国12カ所27公演というソロ史上最大規模のアリーナツアーを、古希にして駆け抜けた。
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桑田がステージ中央へと歩み寄ると、8000人の観客が即座に総立ちになった。下は小学生から上は90代。盛大な拍手で出迎えられ、「夏祭りのファイナルをここで迎えることができました!」と感慨。再会の喜びを分かち合った。
石川で始まり、宮城で終わる夏祭りには“祈り”の思いも込めている。東日本大震災の発生から今年で15年。夏編ファイナルの地に宮城を選んだのは、他でもない桑田だ。11年9月、震災発生後に一時遺体安置所としても使用された同会場でライブを開催し、同所で初めてライブを行ったアーティストとなった。いつか傷が癒えるように。歌声で鼓舞する、使命感の火は今も絶えない。
この夏は「令和8年熊本地震」や千葉県を中心とした豪雨被害が発生。列島に深い傷痕が残った。ツアー中のMCでは、復旧を目指す被災地の存在に何度も触れた。この日も「復旧の祈りを込めまして」と心を寄せ、歌唱したのは復興がテーマの「明日へのマーチ」。観客の活気あるクラップが弾み、希望を感じさせる応援歌が会場を包んだ。
さらに「皆さまにお願いがございます」と切り出し「一日も早い復興を祈りましてお手を拝借したい」と“一本締め”を提案。「頑張れ熊本、頑張れ日本、祈りの一本締めです」とし、桑田の「よーお」というかけ声に合わせ心を1つに。地震の影響で見送りとなった熊本公演も振り替えの可能性を模索しているという。
サザンのツアー翌年にソロとして大規模ツアーを開催するのは、48年のキャリア史上初。ライブ終盤にはダンスチームを引き連れ、桑田も足を高く振り上げてステップを踏むなどはつらつとパフォーマンス。70歳の誕生日に掲げた「“NEW 70’S ここからが始まりでしょ”」を体現し続けた。最後は「みんなで素敵な秋を迎えましょう!!」と書かれた横断幕が登場し、「東北ありがとう!頑張ろう東北!また会おうな~!」。人の心を動かすその希有な歌声を、日本中が待っている。【望月千草】
○…夏編ツアーを完走した翌日のきょう13日には、宮城・亘理町で「東北未来芸術花火2026~明日へのマーチ 桑田佳祐SP~」が開催される。主催側の意向もあり、桑田の楽曲のみが流れる中で花火を打ち上げる演出に決まったという。また、桑田は昨年10月に日本武道館で開催した「九段下フォーク・フェスティバル’25」ライブアルバム(11月3日発売)の売り上げを熊本をはじめ、各被災地支援のために日本赤十字社へ全額寄付することも発表している。
