starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

秋山豊寛さん「これ本番ですか?」の“事前準備説”否定「本当は別の第一声を考えていた」


【写真】宇宙飛行士の最終候補者に決まったTBS秋山豊寛氏(89年撮影)

1990年に日本人で初めて宇宙に飛び立った元TBS国際ニュースセンター長、秋山豊寛さんが8月26日、84歳で死去しました。

同局の宇宙プロジェクトを取材し、何度かお目にかかる機会がありました。新人記者もベテラン記者も、取材に来る人には分け隔てなくウェルカム。「おお。来てくれたんですね。ありがとう」と、気さくな人柄が思い出されます。

打ち上げ成功の際の第一声「これ本番ですか?」は大きな話題になりました。最高視聴率36・2%。第一声で何を言うかは国民的関心事で、新聞にとっても見出し候補。「これ本番ですか?」という、あまりにもテレビの現場らしい普段着ワードに編集局もどっと沸き、「これ第一声ですか」「これが第一声でいいんですよね」と確認作業でざわついたことを覚えています。

一方で、テレビマンとして狙い澄ました感が強くあったのも事実。“事前準備説”について帰還後に取材したところ、笑って否定しました。「放送直前まで打ち合わせをしていたので、うっかり出てしまった」「いきなりアナウンサーの声に変わったので、思わず出た」とのこと。「本当は別の第一声を考えていたんだけどね。秘密だけど」。秘密のままになってしまったことが今も悔やまれます。

1日にショートピース4箱のヘビースモーカー。宇宙飛行士の訓練のため禁酒禁煙していましたが、帰還するや、すぐに元通り。「頑健に生んでくれた親に感謝している」と話していました。強心臓でも知られ、帰還の際にもぐっすり。いびきが管制センターにキャッチされるというエピソードも残しています。

TBSがソ連のバイコヌール宇宙基地を西側テレビとして初めて取材したことが縁で立ち上がった宇宙プロジェクト。当時50億円(推定)の費用を投じ、中継スタッフ170人、カメラ30台という規模も、いかにもあの時代のテレビらしい迫力がありますよね。

日本人初の宇宙飛行士という快挙でイメージアップをねらうTBSと、宇宙商業化政策で外貨獲得に打って出るソ連の思惑が合致したプロジェクト。打ち上げ台周辺や宇宙船ソユーズの機体に協賛企業名が並び、船内でCM撮影も。宇宙開発というよりビジネス感が強い雰囲気に一部から批判の声もありましたが、秋山さんはまったく気にしていませんでした。

「一民間企業が宇宙飛行を成功させることは、ジャーナリズムの意気込みを見せる意義のあること」と胸を張り、「地球環境問題を宇宙からジャーナリストとして報道するのが使命」。実際、地球を覆う大気の薄さや、「上から見れば国境はない」という地球規模の視点など、熱心なリポートを続けていました。

地球温暖化、環境破壊が状態化することへの危機感を90年当時から発信していた稀有なジャーナリスト。退職後、地球環境の最前線である農業に転身したのも秋山さんらしいと感じます。ダイナミックなお話の数々をありがとうございました。御冥福をお祈りいたします。【梅田恵子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能記者コラム「梅ちゃんねる」)

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2026
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.