
女優で歌手の南野陽子(58)が27日、東京・渋谷のNHKホールで、芸能生活40周年記念コンサートツアー「YOKO MINAMINO 40th Anniversary ALL singles“楽園のDoor”」の初日公演を行った。
大歓声の中、ファンの前に姿を見せた南野は「(心臓の)バクバクが全然止まらなくて。どうしよう。心臓が飛び出しそうなくらいに緊張していますが、始まっちゃいました」とツアーの幕が開いた心境を吐露。そして「ここに来てくださった方全員が本当に大切な人です。まさかね、ここでこんなコンサートができるなんて本当に思っていなかったので奇跡だなと感じるくらいです。本当にみなさんに感謝しています」とあいさつした。
衣装や演出にもこだわった。
87年公開の主演映画「はいからさんが通る」では、大正ロマン風にはかまを履くスタイルが話題となったが、この日、南野がはかま姿で登場すると大歓声が沸き上がった。
コンサートのサブタイトルにもなっている「楽園のDoor」は、87年公開の主演映画「スケバン刑事」の主題歌で初のオリコンランキング1位を獲得した楽曲だ。パープルのドレスにピンクのリボンというスタイルは当時の衣装を再現したもの。「あの時こうだったな、と思い出したりして、歌いながら鼻がツンとなったりしちゃうんです」と本人にとってもひときわ感慨深い演出となったことを明かした。
ヒット曲「秋からも、そばにいて」では、ブラウンのトップスにロングスカートの衣装を披露。この衣装は黒柳徹子らが司会を務めた生放送の歌番組「ザ・ベストテン」で歌唱中に歌詞を忘れてしまった時に着用していたものを再現。「よりによってなんでっ(歌詞を忘れたときの衣装)」と悲鳴をあげてファンを笑わせた。
シングル全曲を含む24曲の熱唱でファンを魅了し、「まさかNHKホールでやれるとは思っていませんでした。ここはデビュー曲『恥ずかしすぎて』で(NHKの歌番組の)『レッツゴーヤング』で初めて立った場所です」と振り返り、「本当にみなさんには感謝しています」と「感謝」を繰り返した。そして「またみなさんとお会いするためにも、もうちょっと歌を練習してきます(笑い)。練習の成果を生かせるように頑張っていきたいと思いますので今後ともよろしくお願いします」と笑顔を弾けさせた。
南野はこの日を皮切りに、福岡国際会議場(7月31日)、NHK大阪ホール(8月9、10日)、名古屋・Niterra日本特殊陶業市民会館(8月16日)、仙台・電力ホール(8月23日)、東京・LINE CUBE SHIBUYA(8月26日)、東京・J:COMホール八王子(9月21日)でコンサートツアーを開催する。