
漫才コンビ「ザ・ぼんち」が19日放送のカンテレ「おかべろ」(土曜午後2時28分=関西地区)に出演。コンビ解消を経て、再結成に至るまでを振り返った。
ザ・ぼんちは高校の同級生、ぼんちおさむ(72)里見まさと(73)が72年に結成し、73年にデビュー。80年代の漫才ブームに乗り、最高月収が860万円だと明かされる大ブレークだった。
しかし、86年にコンビの活動を休止。まさとによると、劇場での漫才中に、客席の親子連れが「この人ら、すごかったなあ」「大変やったやろな」と話しているのを聞き、おさむに「しばらく、休憩しよう」と提案。コンビ解消となった。
コンビの解消後、まさとは月収が7万円ほどに激減。「仕事はなくなるだろうなと思ったけど、ザ・ぼんちのまさとが1人になったら、こんなにないのかっていうぐらい、見事になかった」と苦悩の日々が続いた。
その後、まさとは89年に亀山房代さんとのコンビ「里見まさと・亀山房代」を結成。98年には上方漫才大賞を受賞したが、亀山さんの結婚、妊娠・出産もあり、01年に円満に解散した。
翌02年、吉本興業側からザ・ぼんち再結成の話が持ちかけられ、まさとは、それまでほとんど会っていなかった、おさむの自宅を1人で訪問した。
おさむも、「もし(漫才を)やるとしたら、相棒(=まさと)しかない」とは思っていたものの、長いブランクもあり「できるもんやない」と態度を保留。
話を終え、まさとがタクシーでおさむ宅を後にしようとすると、おさむの妻と長男が後を追ってきた。
おさむの妻は「まさとさん、おさむはあんなんですけど、本当は組みたいんです。お願いです。組んでやってください」と頼み込んだ。長男もその背後で「お願いします」と頭を下げ、まさとは「ありがとう」と応じたという。
おさむは「俺は、その後(妻に)怒られた。『ちゃんとしなさい! お酒やめときなさい!』って」と苦笑いした。
2人は同年にコンビを再結成。2024年からは「THE SECOND~漫才トーナメント~」に出場し、2025年大会ではベスト8に進出して話題になった。
まさとは「ちょっと時間はかかったけど、3回目のコンビじゃないですか、僕は。前に13年、ザ・ぼんちをやっていたけど、50歳で作り直したらまた、1から。これは勉強になった」と振り返っていた。