米俳優トム・クルーズが63歳の誕生日を迎えた3日、東京・TOHOシネマズ日比谷で、主演の米映画「ミッション：インポッシブル／ファイナル・レコニング」（クリストファー・マッカリー監督）バースデーイベントが行われた。この日は、クルーズが「日本の母」と慕う、映画字幕翻訳家で通訳の戸田奈津子さんの89歳の誕生日でもあり、クルーズの“公認声優”森川智之とともに会場に駆けつけた。
戸田さんはこの日、クルーズから10年来、贈られているという、花束とメッセージを公開した。メッセージには「ハッピーバースデー。東京で、この間、会えてうれしかった、すばらしい1年を.愛をたくさん。トム」と書かれていた。戸田さんは「偶然、何かのきっかけで誕生日が一緒だと分かって10年くらい毎年、続いていますね。ビッグなスターは謙虚。でも、ここまでしてくれるのは彼しかいない。ニューヨークに行っている時、調べてホテルまで贈ってきた」などと明かした。
「ミッション：インポッシブル／ファイナル・レコニング」は、5月23日の日米同時公開から興行収入（興収）44億円、動員280万人を記録した。同7日に都内で行われた来日記者会見の冒頭で「ここで感謝したいことがある。戸田さんを紹介したいです、戸田さんは、字幕に心血を注いでくださった。数日前に仕上がった。1500本の字幕を付けていて、大変名誉ある勲章を受けている。僕の出演作も字幕を付けてくれ、僕と同じで誕生日は7月3日なんですよ」と戸田さんに感謝していた。
この日は、戸田さんとクルーズ、森川とのツーショットが彩られたバースデーケーキも用意された。また、クルーズと同い年の柳沢慎吾もお祝いに駆けつけ、会場を盛り上げた。森川と柳沢は余興として「ミッション：インポッシブル／ファイナル・レコニング」のメイキングとして撮影された、クルーズの超絶プロペラアクションの映像を見ながらのアフレコを行った。戸田さんは「本番を見ているようで、すごいわね、プロの方は」と感心した。そして、ケーキを見て「あまりにも出過ぎてます。ベストバースデーですね。トムに送りたい」と喜んだ。
イベントの最後には、クルーズがアカデミー賞名誉賞を受賞したことに対し、戸田さんがお祝いのメッセージを送った。「ハリウッドの収入を支えているのは彼。オスカーは当然です。口はばったいけれど、わがことのように、うれしい。本当に努力している。全人生、映画のことしかない。寝ていても、映画の夢を見ていると思う。現役、まだまだ先がある方だから磨きがかかると思う」とたたえた。
