
俳優溝端淳平(34)が主演する舞台「狩場の悲劇」の公演詳細とメインビジュアルが1日、解禁された。また、溝端もコメントを発表した。
同作は劇作家永井愛氏が主宰する二兎社公演49として上演。若きチェーホフの恋愛ミステリーが本邦初の舞台化となる。
溝端は主人公の予審判事役を演じる。二兎社の舞台出演は13年ぶり。「20代前半の頃に『こんばんは、父さん』という戯曲で佐々木蔵之介さん、平幹二朗さんという大俳優のおふたりと3人芝居をやらせていただいたこと。演出の永井さんに、愛のある千本ノックを受けたことは、僕の俳優人生の中でも宝物です」。
「それから13年ぶりにお声をかけいただき、感慨深いです」と続け、「しかも、戯曲は若き日のチェーホフの長編ミステリー『狩場の悲劇』。僕が演じるのは、滑稽さと残酷さを併せ持つチェーホフの世界観の中で、知性もルックスも兼ね備えているのに倫理観の欠如した予審判事という一筋縄ではいかない役です」と紹介した。
「これだけで身震いしそうですが、永井さんにしっかり鍛え直していただき、この高いハードルに全力で挑みたいと思っています」と意気込んでいる。
また、「いつもぬくもりのある作品を手がける永井さんと、チェーホフの化学反応もとても楽しみです」とし、「ぜひ沢山の方に生で体感していただきたいです。劇場でお待ちしております」とメッセージを送った。
共演者には門脇麦(32)玉置玲央(40)らが名を連ねている。
永井氏4年ぶりの新作は独自の視点を盛り込み、登場するのは俗物ばかり。彼らが繰り広げる恋の駆け引きやドンチャン騒ぎ、それに続く陰惨な事件は、抑制の効いたユーモアの漂うチェーホフ戯曲のイメージとはかけ離れている。
チェーホフの意外な一面に興味をそそられると同時に、克明な人物描写や鋭い観察眼に、嘆息すること間違いなし。ミステリーファンも楽しめる、上質のエンターテインメントだ。
同作は、11月7~19日、紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで上演。また、東京以外の公演も予定されている。