
大阪松竹座「七月大歌舞伎」(7月5~24日)に出演する歌舞伎俳優による船乗り込みが1日、大阪・道頓堀川で行われ、襲名披露公演となる8代目尾上菊五郎(47)、6代目尾上菊之助(11)親子、片岡仁左衛門(81)らが乗り込んだ。
船乗り込みは江戸時代から続く歌舞伎行事で、色とりどりの幟や高張ちょうちんに飾られた船に俳優らが乗り込み、川辺の人々にあいさつと口上を述べる夏の風物詩。浴衣姿の仁左衛門を挟む形で紋付き姿の菊五郎、菊之助親子が船に乗り、「音羽屋」「松嶋屋」などの大向こうが飛び交う中、道頓堀周辺に駆けつけた多くの歌舞伎ファンに手を振った。
19人の歌舞伎俳優たちは船を降りた後、大阪松竹座前でファンの前に勢ぞろい。菊五郎は「このたび、8代目を襲名させていただきました。菊五郎と申しますと、江戸の役者と思われるかもしれませんが、初代、2代目は関西の生まれ。大阪に来させてもらった折にはお墓参りをしている。今回の大歌舞伎では、初代、2代目に顔向けができるような音羽屋の演目を選ばせてもらった。ぜひ、松竹座にお越しください」とあいさつ。菊之助も「(大阪に)ようこそ」と声をかけられ、「一生懸命頑張りますのでよろしくお願いいたします」と意気込んだ。
口上の後は仁左衛門が音頭を取り、大阪締めで締めくくっていた。