俳優武田鉄矢（76）が6日、フジテレビ系「ぽかぽか」（月～金曜午前11時50分）に生出演。美空ひばりさんが企画した音楽番組で収録後に食事にも誘われたが、断って帰ってしまったことを明かした。
番組側から「美空ひばりさんのご飯の誘いを断った」との質問が寄せられると、武田は「この局の音楽番組だったんですけどね、美空ひばりさんは昭和の大歌手だったんですよ。共演者を選ぶ時も、ひばりさんの指名なんですよ。（美空さんが）この人、この人、この人って言うとテレビ局が（指名された歌手のスケジュールを押さえる）」と話した。MCハライチ澤部佑（39）から「えええー、歌番組ですか？」と尋ねると、武田は「有名な歌番組」と話した。
さらに「それに呼ばれて行ったんですけど、もうオーラが違うから、息苦しくてさー」と顔を真っ赤にさせて苦しそうな表情をして「それでなんかすごいんだもん、みんなピリピリしてるしさー、態度のでかい立派なプロデューサーがいたのよ。その人が最初から“く”の字だもんね」と美空さんの前で腰を曲げて近寄っていったと思い起こした。
武田は「ひばりさんが話しかけてくれる。『私の弟もテツヤって名前よ』『だから悪いことすると、こら、テツヤ、って叱ってるの』『私、坂本龍馬すきなのよね』とか、で、最後に『楽屋に用意してあるんでご飯食べませんか？』っていう。もうその時、食いたくも何もない」とぶっちゃけて振り返り、スタジオの笑いを誘った。
澤部は「行きましょうよ、ひばりさんですよ」とツッコミを入れた。顔をしかめた武田は「いやー、息苦しかったなぁ」と話した。神田愛花（44）から「何と言ってお断りしたんですか？」と聞かれて武田は「食べてきました、っていってフケちゃった。テレビ局の近くにあるラーメン屋さんに駆け込んで、ぱっとかき込んで『食べたからいりません』とか言って」と説明した。
武田は「でも違うのよ。今でも覚えてるけど、ひばりさんが歌って、その歌が終わると、ひばりさんが『リンゴ追分』を歌った。フルバンドで演奏していて、私がはけたら『リンゴ追分』のイントロが流れてきた。そうしたら止めたのよ、ひばりさんが」と突然の出来事にびっくりしたという。
武田は、その時の美空さんの口調で「『リズムが速い』って言ってさ『ちょっとテンポが速い』って『今の流行りの人たちはこのリズムがいいんでしょうけど、この歌は一番最初のお客さんがリズム、戦後すぐのリズムでやらないとダメなんですよ、ごめんなさいね』ってひばりさんが謝って、バンドのみなさんに。で、おしゃったひとことが『私の歌だったら今のがちょうどいいんですけど、これ、ひばりの歌なの』って、この人、命賭けてるな、って」と語った。
最後に「俺は何を考えていたか…『早くおうちに帰りたい』って」と話すと拍手と爆笑が起きた。
