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映画「田村悠人」が6日公開 主演の山口祥行と3役の本宮泰風に聞く「俺たちの成長記録」/後編


山口祥行主演の映画「田村悠人」が公開されます。この作品はシリーズ68作目を迎える「日本統一」のスピンオフで、山口が演じる田村悠人が盟友を救出するために奮闘するストーリーです。山口はこのシリーズを「成長記録」と表現し、年を重ねる中での変化について語っています。本宮泰風との共演は35年以上続き、プライベートでもビジネスでも深い絆で結ばれています。彼らは脚本、プロデュースと多岐にわたり協力しており、仕事と私生活が切り離せない存在だと語っています。今後も「日本統一」はどこまで続くか未定ですが、彼らの強い信頼関係がシリーズを支えています。

映画「田村悠人」について語った本宮泰風(左)と山口祥行(2025年5月撮影)

俳優山口祥行(53)が主演する映画「田村悠人」(辻裕之監督)が6日に公開される。2013年(平25)から現在までシリーズ68作がリリースされているオリジナルビデオ「日本統一」のスピンオフ作品だ。山口演じる侠和会本部長の田村悠人が、本宮泰風(53)演じる盟友の侠和界若頭の氷室蓮司を救い出すため、単身で敵のアジトに乗り込む。山口とプロデュ-サー、脚本、出演の三役をこなす本宮に聞いてみた。【小谷野俊哉】

  ◇  ◇  ◇  ◇

13年から始まった「日本統一」シリーズ。

山口「本当に俺たちの成長記録みたいに、年を取っていくさまを見せてますから。60代とか、70代とかになれば、もうアクションやらなくていいかなと思ってます。今回あれだけやってるわけじゃないですか。そういう意味も込めてなんですよ。もう当分アクションやらなくていいやっていうくらいやろうぜっていう。最近はね、柔軟、ストレッチをやっています。年齢的なもので、弱くはならないけど、硬くなるから」

山口は60歳になったらゴルフをやろうとしている。

山口「周りがやっているからね。テレビで試合を見ても、まだ楽しさが分からない。打ちっ放しの練習場に3回くらい行ったけど、まだ楽しくない。真っすぐ打てるようになりたいなと思うんですけどね。もう後は棺おけが見えてる年だから」

現在、本宮演じる氷室は広域任侠(にんきょう)団体「侠和会」のナンバー2である若頭。山口演じる田村は、現場を切り盛りする本部長だ。2人は、どこまで行くのだろうか。

本宮「それは僕もわからないですし、あまり考えないようにしてるというか。レギュラーシリーズを作っていく中で、必要最低限のことしか、いつも進めないようにしているんです。最終的にここら辺がゴール地点だなっていうのが、あった方がいいのかもしれないんですけど、僕はそこを立てずに行くものだと思ってるので。この『日本統一』という作品は、撮っていきながら誰がフィーチャーされるかも分からないし、誰が活躍して、誰が死ぬかみたいなのは、なんかおのずとできていくもののような気がしてね。どこまで行くかはちょっと分からないです」

常に互いの存在が、そばにある。

本宮「僕にはなくてはならない存在ですね。もう35年以上、40年近い付き合いですからね」

山口「俺は、頭がいいから、こんな人とはけんかしてないんですよ。ただ、僕がたまに挑戦する時は、ありました。すぐ負けるから、やっぱりやらない方が良かって、反省ですよ」

プライベートも仕事も一緒。

本宮「どちらかと言ったら、プライベートも仕事も多分地続きのタイプだと思うんです。だけど、彼にも所属しているプロダクションがあって、そこら辺の壁みたいなのも本来はあるんですけど。でも、そこも理解していただいて、本来だったらめんどくさい手順を踏まなきゃいけないところを理解していただいたりとかで、本当にプロデューサーとしても俳優としてもやりやすい。プライベートでもそうだし、2人で仕事してると僕はいつも、どこかで申し訳ない気持ちになるぐらい楽。気も使わないでいいし、本当にこの先も大事にしたい。今の家族みたいなメンバーで続けていけたらいいなと思ってます」

山口「やっぱり泰風は頼もしいですよ。人が嫌がるところも、矢面に立ってくれる。そういう僕にはないところがある」

本宮はプロデュースして、脚本を書き、出演する。

山口「それを見てるとすごいなと。もう慣れてるし、本人が楽しそうにやってるから。でも、物理的に大丈夫かなってね」

本宮「撮影してない時間も連続作業をいっぱいするんですけどね。エグゼクティブプロデューサーの鈴木(祐介)さんのせいで(笑い)。でも、そこで作ったものが、現場とかでやっぱりやって良かったなって思える。その“回収期間”がすぐ来るから、無限に走り続けられるというか、そういう感じです」

7月1日からはテレビ東京系で連ドラ「日本統一 東京編」(水曜深夜1時)が始まる。日本最大の任侠団体の侠和会、闇バイトグループ、警察によるクライムサスペンスエンターテインメントだ。2カ月に1度のオリジナルシリーズの撮影を進める中で、連ドラ全12話の撮影も終えている。11日からはU-NEXTで先行レンタル配信も始まる。

本宮「まあ、いつものことですからね。僕らだけじゃなく、スタッフとか監督とか制作陣、みんなそういう中でやっていくのにはもう慣れているので、そんな思っているような苦労はないです」

(終わり)

◆本宮泰風(もとみや・やすかぜ)1972年(昭47)2月7日、東京都生まれ。妻はタレント松本明子。兄は俳優原田龍二。94年(平6)に日本テレビ系ドラマ「シュプールは行方不明」で俳優デビュー。98年ビデオ「ワル外伝」。99~00年ビデオ「日本極道史 仁義絶叫」シリーズ。13年からビデオ「日本統一」シリーズ主演。14年TBS系「S-最後の警官-」。15年映画「龍三と7人の子分たち」。18年テレビ東京系「駐在刑事」。20年(令2)NHK大河「麒麟がくる」。22年映画「劇場版 山崎一門~日本統一~」主演趣味は格闘技、野球。185センチ。血液型O。

◆山口祥行(やまぐち・よしゆき)1971年(昭46)8月6日、東京都生まれ。84年ジャパンアクションクラブ養成所入所。86年TBS「十五少年漂流記~忘れられない夏休み」で主演デビュー。90年(平2)米ニューヨークへ語学留学。03~05年、映画「新 影の軍団」シリーズ。06~07年テレビ朝日系「仮面ライダーカブト」。13年、本宮泰風とダブル主演のビデオ「日本統一」シリーズ開始。24(令6)年映画「ぴっぱらん!!」主演。25年NHK大河「べらぼう」。178センチ。血液型AB。

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