
1973年の代表曲「ピアノ・マン」などで知られる米人気歌手ビリー・ジョエル(76)が23日、新たに受けた健康診断で「正常圧水頭症」と診断されたことをSNSで公表し、すべてのツアー日程をキャンセルした。
この疾患は、頭蓋骨内に脳脊髄液がたまり、脳を圧迫することで発症する病気で、65歳以上で発症することが多く、歩行障害や認知障害、排尿障害を伴うという。
ジョエルがインスタグラムで発表した長文の声明によると、最近のツアー活動によって症状が悪化し、「聴覚、視覚、バランス感覚に問題が生じている」という。医療チームの指示のもと特別な理学療法を受けており、治療中はパフォーマンスを控えるよう医師から指示を受けたと説明している。
「健康を最優先に考えています。この間のファンからのサポートに感謝し、再びステージに立てる日を心待ちにしています」とつづっている。
ジョエルは今年3月、「健康状態」を理由に3月15日にカナダ・トロントで行う予定だった公演などツアーの一部を7月まで延期していた。当時は手術からの回復と医師の監督下で理学療法を受けるためだと説明していた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)