
未来のタカラジェンヌを育成する兵庫・宝塚音楽学校の本科112期生、予科113期生が23日、兵庫・宝塚大劇場で、小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子供や家族の支援を呼びかける「すみれ募金」活動を行った。
音楽学校生がファンとふれあう「すみれ募金」は、1964年(昭39)にスタート。コロナ禍で19年を最後に取りやめられ、23年、4年ぶりに復活した。昨年は授業カリキュラムの都合で秋開催になったが、今年は例年通り、5月の開催となった。色着物姿の本科生、予科生計81人は「当たり前の生活をあきらめることのないよう、ご支援、ご協力をお願いいたします」などと呼びかけ、募金活動に協力したファンには、特製チケットホルダーを手渡した。
ファンと初めてふれあい、活動終了後には、本科112期生代表の小寺環菜さん(三重県)宮崎穂さん(ほのり・兵庫県)吉武歩花さん(兵庫県)赤井七海さん(大阪府)が取材に応じた。
男役志望の小寺さんは「本日お越しくださったお客さまや私たちの思いが、チャイルド・ケモ・ハウスの皆さまに伝わっていたらうれしいです」
ファンから応援の言葉もかけられ「『初舞台、楽しみにしているよ』『すてきだよ』と声をかけてくださって、勇気や夢をお届けする立場になるんだなという自覚をいただいた。より一層芸に磨きをかけて、舞台で必ず恩返ししたい」と意気込んだ。
今年の募金活動に協力したファンは約1700人で、募金総額は97万2005円となった。今春、娘の心優(みゆ)さんが音楽学校に入学した元プロ野球選手で解説者の林昌範氏と元テレビ東京でフリーの亀井京子アナウンサーも駆けつけ、募金した。公益財団法人「チャイルド・ケモ・サポート基金」に寄付され、「チャイルド・ケモ・ハウス」の運営等に充てられる。