
人間国宝だった桂米朝さんを取り上げた、JOBK放送開始100年特番「桂米朝 この世に上方落語を残した男(仮)」(6月21日午後7時30分、NHK総合・関西ローカル)の収録が8日、大阪市のNHK大阪放送局で行われ、取材会も開かれた。
NHK大阪放送局(コールサイン:JOBK)の開局と同じ1925年(大14)生まれの米朝さんは、上方落語の復興に尽力し、6代目笑福亭松鶴さん、5代目桂文枝さん、3代目桂春団治さんとともに「上方四天王」と呼ばれた。
番組では、「落語家米朝誕生」「盟友松鶴との切磋琢磨(せっさたくま)」「多士済々の弟子たち」という3つの切り口から、米朝さん宅に残る資料、関係者の証言、NHKに残るアーカイブを駆使し、上方落語復興の過程を多角的に描く。
ドラマパートでは、落語家桂吉弥(54)が米朝さん役。米朝さんの師匠になる4代目桂米団治役は米朝さんの長男、5代目米団治(66)が、6代目松鶴さんは、松鶴さんの孫弟子、笑福亭鉄瓶(46)が演じる。
吉弥は米朝さんの孫弟子だが、米朝さんの自宅で内弟子修行経験がある。米朝さん役が報じられると、各方面から「おめでとう」の言葉が寄せられたといい、「米朝になるんやない、やるんや」と苦笑い。
さらに、米朝さんの直系弟子にあたる先輩から「『お前が米朝やるんやな』って言われない。顔を合わせてても」と明かし、「陰険やないですか? 言うてくれへん」とボヤいて笑わせた。
そんな吉弥に、米団治は「米朝の名前は5000万円くらい」とおどけながら、「若いときの米朝はこんな腹回り大きなかったと思うんですけど、やってると若いときの米朝に見えてきたのでビックリしている」と“米朝役”に太鼓判。それでも、「米朝の名前は譲れないと思います。それはこれから」と“襲名”はけん制した。
自身が演じる先代米団治を「非常に芸達者な人」といい、演技については「深く考えないようにしてます。自然体で口をついて出る言葉が、先代が思ってはったことちゃうの? みたいな気持ちで。みんな知れへんから楽やなと思いながらやらしていただいてます」と笑った。
一方、松鶴さんと会ったことのない鉄瓶は「師匠の鶴瓶や直系の先輩方から伺う松鶴師匠像、それと今残っている音源と映像しか松鶴師匠が出てこない」。イメージを膨らませながらの演技となるが、「笑福亭って、直系の方々は濃厚な方が多い。今のところ、その人たちに会わないように生活している。会った瞬間に、『何で、お前やねん』と言われそうで、ビクビクしながらやってますが、できる限り、松鶴に近づけるよう演技したい」と意気込んでいた。