starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

魔物とギャング、美貌のヒロインのサバイバルバトル「VENUS ヴィーナス」は異色の痛快作


スペインのジャウマ・バラゲロ監督によるホラー映画「VENUS ヴィーナス」が5月9日に公開される。この映画は、盗んだ麻薬を持って逃げ込んだ老朽アパートが実は魔界とつながっているという設定で、美貌のダンサー、ルシアが怪異に巻き込まれる物語だ。ルシアを演じるのは、ドラマシリーズ「エリート」で知られるエステル・エクスポシト。物語はスリリングな展開で観客を飽きさせず、特に終盤の意外な展開が印象的である。豪華なキャスティングと巧みなストーリーテリングによって、ホラーだけでなく様々な要素を含む作品となっている。

(C)2022 Pokeepsie Films SL-The Fear Collection II A.I.E.

皆既日食の日、麻薬密売組織に追われた美貌のダンサーが逃げ込んだ老朽アパートは魔界とつながっていた。

ホラーの枠組みを超えて、異色作を連発するスペインのジャウマ・バラゲロ監督の新作「VENUS ヴィーナス」(5月9日公開)は、スピーディーな展開で先を読ませない。

マドリードのナイトクラブで働くダンサーのルシアは、オーナーのボスが隠し持っていた大量のドラッグを盗み出す。逃げ込んだのは姉のロシオが幼い娘アルバと暮らすヴィーナスと呼ばれるアパートだった。

老朽化した建物では怪異現象が頻発し、めいっ子のアルバはそれを引き起こす「何者」かと交信していた。ルシアは姉がスクラップしていたアパートにまつわる新聞記事を目にしてぞっとさせられる。

完全武装したボスの配下が迫る中、日食のその日は、建物に潜む人知を超えたパワーがよみがえる特別な日でもあった-。

ルシアにふんするのが、Netflixのドラマシリーズ「エリート」で注目されたエステル・エクスポシトで、ボロボロになっても血まみれになっても、その美しさが際立っている。けっこうな頻度で語られる「美人だな」のセリフもすんなり入ってくる。

ルシアの夢や幻想を交えながら、怪異現象の全体像を終盤までうまい具合に隠し続けるバラゲロ監督の手腕に改めてうなる。周囲のキャラクターも職人技的に作り込まれている。アパートの住人たちが漂わせる微妙な違和感や、ボスの配下たちの嫌みな個性も効いている。

過去のハリウッド作品で見たことがあるようなシーンも少なくないが、その組み合わせ方が巧みだ。終盤の畳みかけには何度も意表を突かれ、予想外の幕切れに思わず拍手したくなった。【相原斎】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「映画な生活」)

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    おすすめ
    1. ダンサーと“怪異”とギャングが三つ巴 『REC/レック』監督✕ラヴクラフト原案の『VENUS/ヴィーナス』5月公開[ホラー通信]

    2. 毒グモパニックホラー『スパイダー/増殖』ヴァニセック監督インタビュー「限られた予算の中で『エイリアン』の恐怖演出を参考にしたんだ」

    3. 毒グモパニックホラー『スパイダー/増殖』の魅力とは? 木村昴インタビュー「気持ち悪い…かと思いきや、感動するんかい!」

    4. 製作から22年! 4Kで蘇るアレクサンドル・アジャ監督の傑作スプラッターホラー『ハイテンション』予告編[ホラー通信]

    5. 人気ホラーアンソロジーが日本にカムバック! “宇宙”がコンセプトの最新作『V/H/S ビヨンド』7月公開[ホラー通信]

    6. この家には、秘密がある 全編“幽霊目線”で家族の物語を描く新感覚ホラー『プレゼンス 存在』3月公開[ホラー通信]

    7. その絵は蘇らせてはいけなかった 『テリファー』シリーズのローレン・ラベラ主演ゴシックホラー『呪われた絵画』11月公開[ホラー通信]

    8. ロバート・エガース監督の恐ろしくも美しい吸血鬼映画『ノスフェラトゥ』5月日本公開[ホラー通信]

    9. 狂っているのは私か、この村か 『グッドナイト・マミー』監督コンビの最新作『デビルズ・バス』5月公開[ホラー通信]

    10. 美しく恐ろしく、ゴシック。 ロバート・エガース監督が手掛ける吸血鬼映画『ノスフェラトゥ』場面写真一挙解禁[ホラー通信]

    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2025
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.