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元テレビ朝日社員の玉川徹氏(62)が25日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金午前8時)に生出演。斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題を巡り、昨年の知事選期間中、日本維新の会の県議が政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏に文書作成者の私的情報などを漏らした問題で、今後の公選法改正案について言及した。
玉川氏は「法律に反しない限りはいいんだ、っていう、そこがもう違うと思ってるんですね」と私見を交えて話した。続けて「ポスターの問題も2馬力の問題も」と昨年の都知事選で選挙と無関係のポスターが多数掲載された件や、兵庫知事選で斎藤知事を当選させるために「自分に投票しなくていい」との立場で出馬した立花氏のことを引き合いに出した。玉川氏は「法律の穴を突いている、ってことなんですけれども。穴、って何だ、って言ったら法律と常識の関係で見えてくると思う」と話した。
さらに玉川氏は「私たちの社会、って言うのは、常識とか共通認識で支えられています。その範囲の中に法律がある。法律は主権を制限するんで、なるべくない方がいいわけですよ。だから常識の中に法律があるんです」と声高に訴えた。
そして「しかし、法律と常識の間にある部分、ここの部分は常識で埋めているんです。ところが法律には反していない、ってこうい風な部分が出てきちゃうんですね」と昨年都知事選で犬の写真のポスターで埋められた掲示板の写真について指した。
玉川氏は「でも、われわれの常識、社会が健全であれば、法律に反してないけど常識的にはおかしいよね、とはじき返すことができるんですけれども、それがちょっとできなくなってるんじゃないですかね」と言及。「つまり、法律に違反しないからいいでしょ、ってところに乗っかる人がいっぱい出てきている。SNSの社会になって“おもしろい”とか法律に反してないないから非常識でいいってことを支える人が出てきちゃう。そういうようなところを全部突かれているんですよ」と述べ「本当はわれわれの社会が健全であって、非常識をはねつける社会であればいいんだけれども、そういうようなことがかなわないということなのであれば、残念ながら法律の網を広げるしかない。これは実は残念なことだと僕は思っています」と断じた。
2月20日には、与野党7党が選挙ポスターに品位保持規定を新設する公職選挙法の改正案を国会に提出し、法律の枠外にある選挙ポスターの掲示やSNSの選挙との関わりについて論議がはじまっている。