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ミュージシャンのGACKT(51)が、「圧倒的な非日常空間」を届ける。3月11日開始の全国ツアー「LAST SONGS 2025 feat.K」を前に20日、都内で日刊スポーツなどの取材に応じた。韓国出身のシンガー・ソングライターK(41)と、弦楽器とピアノの生演奏で紡ぐライブ。25年は過去最多の7都市9公演を巡る。
同ツアーはコロナ禍の21年に始まった。「すごい静寂と緊張感。呼吸できないぐらいの緊張感が曲中にはあるんですよ」と独特の空気感を明かす。「で、曲が終わるごとに、小4の下ネタみたいなMC。見てる人は曲聞いて泣いて、MCで泣きながら笑う。ジェットコースターみたいなライブだと思うんですよね」。内容も、昨年からよりテーマを深掘りしてアップデート。「誰にもマネできないステージが1つ形になった」と手応えがある。
パートナーのKとは呼吸が合う。「ほとんどのボーカリストにとっては、ピアニストって伴奏なんです。でも彼はそうじゃない。一緒に歌ってるんですよね」。目を合わせなくとも、自然と演奏が重なる。「聞いてる人たちはなんでこんなに息が合うのか、不思議に思うんじゃないですかね。下ネタしか話してないのに」と笑えば、隣のKが「戻らなくていいですよ! せっかくいい話だったのに」とすかさずツッコミを入れた。
正月恒例のテレビ朝日系「芸能人格付けチェック!」で個人81連勝と記録を更新し、1月は同局系「新・暴れん坊将軍」にも出演し、お茶の間を楽しませた。「ボクは基本的にテレビは非常に苦手なので、なるべく出ない方向で頑張ってます。ただ、テレビをきっかけにライブに足を運んでくれる方たちがね、いるわけですから」。
主軸を音楽に置くのは変わらない。「今は娯楽があふれている。その中で、単純に見たいと思うものをつくれるか。それがボクら届ける側の義務だと思います。エンターテイナーとしてやるべきことを全うしたいというのが、欲としてあります」。磨き続ける姿勢もまた、変わらない。【鎌田良美】
○…KがGACKTにクレーム? を入れた。演出や照明など細部までこだわるGACKTに「あれもやってみよう、とフレキシブルにいろんなことにチャレンジする人。せっかくここまでつくったのに、ぶわーっと壊してまたやり直しとか。ありがたい迷惑なんですけど」と笑顔。「それでも最終的に、いいクオリティーをつくり出すのがこのチームの良さ」とたたえ「全く同期(音源)を使わないアコースティックライブ。やればやるほど成長していく感じは肌で感じますね」と充実感をにじませた。