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歌手で俳優の杉良太郎(80)が18日、80歳になって声優に初挑戦したアニメ映画「親鸞 人生の目的」(28日公開)について都内でインタビューに応じた。「人間・親鸞」の苦悩や葛藤に焦点を当て「なぜ生きるか」をテーマにした作品で主人公の親鸞聖人の声を務めた。80歳になっての初挑戦。令和を生きる人へメッセージを送った。【取材・構成=松本久】
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-人生を充実させるためのすべ、目的を持つことの他に何かありますか?
杉 子供も大人も、友達がいるかいないかだね。親友なんてなかなかできないから。自分が困った時の友達がいるかどうか。相談できるかどうか、そんな友達をつくったらいいと思うよね。僕はね、一匹おおかみだった。寄せ付けないものがあったのかもしれない。人間としてはもうちょっと友達がいて、泣いたり笑ったりして、いいことも悪いこともして人間らしく生きてっていうのがいいんじゃないかなと思うけどね。僕は褒められたって、人ごとみたいに感じてね。友達はやっぱりいた方がいいと思う。
-杉さんにとってのベストフレンドは妻の伍代夏子さんでは?
杉 大抵のことは話をするけど、あんまり重たい話はしないかな。でも話さなくても察してくれるけどね。
-最後に読者にメッセージをいただけるでしょうか
杉 米国のトランプさんのような世界のリーダーが「アメリカファースト」って言うことは「自分ファースト」ってことにもなるよね。自分さえよければいいということ。自分がもうけたいんだというような発言をしていくと、社会貢献、社会福祉とか人の心とか魂とか歴史とか全部壊しちゃうと思う。ヒトラーのように、1人の人間に壊されてきた暗い歴史があるわけじゃないですか。何にも学ばないのが人間かな。じゃあ、我が国は大丈夫かなとも思う。世界中が戦々恐々とするじゃないですか。それは平和じゃないよね。