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プロ野球西武の前GM渡辺久信氏(59=日刊スポーツ客員評論家)が18日、東京・浜松町の文化放送で会見した。22年ぶりに「文化放送ライオンズナイター」の解説を務める意気込みとともに、昨シーズンを最下位で終えたライオンズについて大いに語った。
◇ ◇ ◇
-今年のライオンズの注目ポイントは
渡辺氏 去年、ああいう形で大敗し、非常にファンを失望させてしまった1年でした。私はGMをやっていましたし、5月からは監督代行という形で直接チームに携わり、非常に責任を感じていまして。今年はチームも首脳陣もガラッと変わりますし、変化というものをすごく今年は期待していきたいとは思っています。
-最下位に終わった昨年のチームについて
渡辺氏 私自身も想像していなかったですね。選手たちとは入団から携わっているので「こんなはずじゃない」という思いで見ていました。5月からは自分が責任とる形で監督代行を引き受けましたが、中に入ってみて、若いチームというのは結果がでないとあせりが生まれるというのはあったと思います。結果がでないとチーム内でも気持ちが沈んできますし。
-西口文也新監督は投手出身ですが、期待するところは
渡辺氏 西口監督は非常にひょうひょうとしていて、何を考えてるか分からないところがあるんですけど(笑い)、本当に勝負師なんですよね。いろんな状況に応じた作戦など、多彩なところを持っている。投手出身の監督というところも期待しています。野手出身の人は、野手の気持ちが分かるから、ここは出したい、どうにかしたいという気持ちが出てなかなか思い切ったことができない部分もあるかと思うんですけど、投手出身なので、いろんなことやってほしいと思います。
-開幕戦のポイントは
渡辺氏 やっぱり勝たないといけない。開幕戦でいきなり負けると、「またか」「去年と一緒だ」という雰囲気になるのは良くない。やっぱり勝って弾みをつけてほしい。
-去年は打線がつながらない印象でしたが
渡辺氏 去年、若い選手をたくさん使いましたが、レギュラーを取った選手というのはいないですね。成長スピードが遅いという感じ。今年、どういう気持ちで入ってきているかというところは大事だと思います。あとは新外国人ですね。セデーニョ、ネビンに打線の核として引っ張ってほしい。
-3月25日は開幕直前特番の公開生放送もあります
渡辺氏 罵声を浴びないようにしたい(笑い)。ディープなファンもいると思うんでね。去年のこともあるし。でもそれは冗談で、ライオンズファンはありがたいです。去年のあの状況でも客観動員数が増えて、応援も熱い。試合中も温かい声援を送ってくれる。すごいライオンズ愛を持ったファンが多いと思います。
-22年ぶりの解説への抱負を
渡辺氏 分からないことを想像で言うのはあまり好きじゃないので、しっかり取材して、生の情報を。GMの時は、球団内の伝えたいことはいっぱいあったのですが、うまく伝わらずに新聞とかで情報が出ちゃうみたいなこともあったので、しっかり伝えたいと思います。
-佐々木朗希投手など、スター選手がいちばんいい時にメジャーに行く状況について
渡辺氏 一番レベルの高いところでやりたいっていう気持ちはすごく分かるし、どんどん別に世界に出ていくのは悪いことじゃないと思います。そういう中で、日本の野球をどう魅力あるものにしていこうかっていうところは当然、常に考えていかなくちゃいけない。あまりにも「メジャー、メジャー」って放送しすぎなんじゃないかという気がします(笑い)。新聞も「メジャー、メジャー」ってやりすぎなんじゃないかと(笑い)。