俳優坂口健太郎（33）が29日、都内のホテルで行われた将棋の第37期竜王戦を制した藤井聡太竜王（名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖＝22）の就位式に来賓として登壇し、祝辞を述べた。
坂口は、今年10月31日公開の映画「盤上の向日葵（ひまわり）」で主役の天才棋士役を務める。ひまわりでいっぱいの花束を藤井竜王に手渡した坂口は「すごくおごそかな会だと思ったら、笑い声が聞こえてきてホッと胸をなで下ろしました。ここ（ステージ）に立つまでは、撮影するより緊張するんじゃないかと思いました」と、参加者を笑わせた。
今回の棋士役に「どうしようか」と思ったという。熊澤尚人監督が棋士の1手1手指す映像をたくさん送ってくれた。「藤井竜王の映像もたくさんあって、役作りに勉強していました。もしかしたら、僕は勝手に、映像の中に藤井竜王のエキスのようなものが入っているかなと思っております」と再度、笑いを誘った。
藤井の竜王戦4連覇については「本当にすさまじいことだなと思います。棋士の役をやった今だからこそ、盤上で1手1手充満する目には見えない色が付いた煙のようなものを日々感じながら撮影しておりました。今回、映像をぜひ」とPRも忘れなかった。
藤井は謝辞の中でこの作品に触れ「映画を通して、将棋の持つさまざまな魅力が多くの方に伝わることを期待しております」と述べていた。
