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加藤シゲアキ、能登復興へ願い チャリティー小説出版「被災地の支えに」小川哲らも10名寄稿


NEWSの加藤シゲアキと小川哲が、能登半島の復興支援を目的としたチャリティー小説「あえのがたり」の発売記念会見に出席。小説の収益は能登半島の支援に寄付される。加藤は過去の震災経験から、作家として何か力になれないかと考え立ち上げた企画で、能登の震災の状況に心を打たれたと述懐。タイトルは能登に伝わる伝統儀礼「あえのこと」から来ており、10名の著名作家による「おもてなし」をテーマにしたアンソロジー。彼らは、この本を通じて日本全国の書店を含む産業の盛り上げを期待するメッセージを伝えた。

チャリティー小説「あえのがたり」発売記念会見に出席した加藤シゲアキ

NEWSの加藤シゲアキ(37)、小説家の小川哲(38)が21日、都内でチャリティー小説「あえのがたり」(講談社刊、22日発売)発売記念会見に出席した。

同作は能登半島の復興支援を目的とした小説で、参加著者の印税相当額と講談社の売上利益相当額を能登半島の復興支援のために寄付される。

昨年1月に直木賞の選考会の夜に集まった、加藤や小川の呼びかけからチャリティー企画が発案された。

発起人の加藤は自身が30年前に阪神・淡路大震災を経験したこともあり「自分の(直木賞)選考会の緊張感もありつつ、地震が起きたことで作家として力になれること、小説で被災地の何か支えになることができないかと思うに至りました」と立ち上げの背景を回想した。

8月に能登半島を訪れ、整いきっていないインフラや、倒壊したままの建物、火事が起きた市場の焼け跡など震災の爪痕に言葉を失ったという。被災地ではまだ完全な復興からは程遠い状態が続く。

「チャリティーをやりたいと思ったときに、僕自身が寄付すれば済む話でもあったかもしれない」としつつ「日本中にこの本が並んで寄付されれば、書店という意味での産業も含めて盛り上げられるのかなと思いました」とチャリティー小説の出版という形を取った理由について説明した。

タイトル「あえのがたり」は能登地方に伝わる伝統儀礼「あえのこと」から発想された。朝井リョウや麻布競馬場、柚木麻子ら10名の作家が「おもてなし」をテーマに寄稿したアンソロジーとなっている。

加藤は自身の作品について「チャリティーの覚悟を持って作品に臨みたいと言うことで、能登の震災から祈りみたいなものを描くという形で挑戦させて頂きました。それどれもおもしろくバランスが取れていて、チャリティーということをのぞいても面白いアンソロジー」と手に取りやすい一作となったことを伝えた。

小川も「ちょっとだけ能登のことを思って買うことも支援になるし、いろんな形が支援になるんじゃないかなと思います」、加藤は「能登のことを思って手に取ってもらえるとうれしいなと思います」と願いを込めた。

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