中居正広(52)の女性トラブルにフジテレビの社員が関与したなどとする報道をめぐり、トヨタ自動車や花王など50社以上の企業が同局でのCM放映差し止めなどの措置をとることが20日、明らかになった。
スポンサー離れが加速している。同局でも一連のトラブルについて連日報道し、「Live News イット!」を担当する宮司愛海アナウンサー(33)らも自らの言葉で悲痛な胸中を明かすなど、局内外からさまざまな声が上がっている。
◇ ◇ ◇
フジテレビのCMを差し止め、見直しする企業が相次いでいる。少なくとも50社超で見直したか見直す予定があるという。前日19日までに第一生命保険や日本生命保険、トヨタ自動車、NTT東日本など数社が差し替えを表明していたが、週が明けたこの日、セブン&アイ・ホールディングスや日本マクドナルド、日産自動車やダイハツ工業など新たに40社以上が同様の措置を取っていることが明らかになった。
セブン&アイ・ホールディングスは取材に対し「一連の報道の内容を総合的に判断し、昨今の状況を鑑みて」と説明。今後のCM再開については「現時点では特段決まっていない」と回答した。同社のCM差し替えには、コンビニ大手のセブン-イレブンも含まれる。これまで情報番組「めざましどようび」やアニメ「ONE PIECE(ワンピース)」などに提供してきた。
日本マクドナルドも「昨今の一連の報道とフジテレビの会見の様子を受けて、総合的に判断した」と回答。「今日から順次CMの差し替えを行っていく」といい、今後のCM再開については未定とした。
また、同様に当面のCM差し止めを明らかにしたヤクルト本社は取材に対し、「一連の報道の内容を総合的に判断して、CMをとりやめるという決断に至った」と回答。CM放映再開時期については「調査委員会の調査結果を受けて判断する。結果が出るまではCMを差し替える」とした。今後、差し止めが長期化する可能性もある。
フジテレビは17日に行った定例会見で「第三者の弁護士を中心とする調査委員会」の設置を明言。一連のトラブルへの同局社員の関与は一貫して否定するも、内情の核心に迫るような質問には回答を伏せたため、問題の真実は依然としてぼやけたままだ。会見は映像撮影を認めず閉鎖的だとして批判の声も多い。
一般的にCMの差し替えは企業の判断によるため出稿費用は返還されないが、他社の動きをにらんで対応が連鎖した。異例の事態を受けて同局は20日、「多数の広告主・広告会社にご迷惑をおかけしております。営業の詳細に関しては差し控えさせていただきます」とコメントを出した。