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阪神・淡路大震災から30年、神戸新開地・喜楽館は満員御礼、トリは桂文珍


阪神・淡路大震災から30年を迎えた神戸市では、上方落語の定席「神戸新開地・喜楽館」が「震災復興ウイーク」を開催しています。桂文珍をはじめとする震災を経験した落語家たちが出演し、各々が震災に関する経験や思いをまくらで語っています。震災の創作浪曲やアーカイブ映像を交えたトークも行われ、この地域と寄席小屋の復活を称賛する声が上がりました。公演は19日まで続き、多くの観客で賑わっています。このイベントは、震災復興の一助として、笑いが持つ力を再確認する場ともなっています。

阪神・淡路大震災から30年、神戸新開地・喜楽館の伊藤史隆支配人(撮影・阪口孝志)

阪神・淡路大震災から30年を迎えた17日、神戸市の上方落語の定席「神戸新開地・喜楽館」では、昼席で「震災30年。笑ってがんばろう!震災復興ウイーク」(19日まで)を開催。落語家桂文珍(76)がトリを務めた。

今週は同ウイークと銘打ち、震災を経験した落語家が出演。この日は、桂二豆、桂咲之輔、笑福亭銀瓶、林家竹丸、文珍が高座を務め、満員御礼のにぎわいとなった。

まくらでは、それぞれの震災に関する経験や思いなどを語った。文珍も「あれから30年。ついこないだのような、遠い昔のような。私の家もつぶれました」と回想しながら、「『地震、雷、火事、オヤジ』と言われますが、オヤジの権威は落ちましたな」と妻にこき使われていることをボヤいて、笑いを誘っていた。

また、浪曲の真山隼人が阪神・淡路大震災の創作浪曲を披露。トークコーナーでは、伊藤史隆支配人が務めるABCテレビのアーカイブ映像を見ながら、伊藤支配人と銀瓶との対談も行われ、伊藤支配人は「新開地は大変な被害があったエリア。ここに18年に寄席小屋が復活したのはすばらしいこと」と、震災から立ち直った神戸の街と笑いの場としての喜楽館の存在意義を強調。銀瓶も「我々は平和の上でこそ成り立つ商売。こうやって生きてることが当たり前のようで当たり前じゃない」と、生きていくことの意味をかみしめていた。

公演は19日まで行われ、18日は笑福亭松喬、19日は笑福亭鶴瓶がトリを務める。

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