女性お笑いコンビ、ハリセンボンが27日、東京・草月ホールでデビュー20周年記念ライブ「にぃまる」を行った。
新作の漫才やコントのほか、近藤春菜(41)が「やりたいこと」として同じ04年デビューの木村カエラの「Butterfly」を披露すると、途中から木村本人がサプライズ登場。思い出の再現VTRでは近藤春菜のギャクに出る角野卓造が本人役を担ったほか、ベッキーやNiziU、横澤夏子、五十嵐諒らもVTRで出演して会場を沸かせた。
ネタ披露後のライブ終盤。2人それぞれがやりたいことをかなえる企画で、大喜利が得意な箕輪はるか(44)は「これまでとは違う新しい大喜利がしたい」と鎖に縛られながらの大喜利や、箱に閉じこめられての脱出マジックを行いながらの大喜利回答を披露。「全然集中できない!」と嘆きながらもお題への見事な回答を繰り返し、笑いを誘った。
春菜は作風が好きというシソンヌじろうにオファーして制作してもらったネタではるかとコントを披露。そして「歌で感謝を伝えたい」と木村の人気曲「Butterfly」を歌い始めた。途中で喉にスプレーを当てるしぐさをみせると、声が本人のものへと変わり、垂れ幕の裏側から木村が登場。そのままデュエットして盛り上げた。
木村はその後も「もう1曲いいですか?」と「リルラ リルハ」も披露。客席も大盛り上がりとなった。
春菜は「気がついたら20年たっていました。デビュー当時、20年先輩だとかなり大御所なイメージでしたが、自分たちなりに20年歩んで来れたんだなと思っています」と語り、はるかも「20年やれると思っていなかったので、ここまで続けられてよかったなという気持ちです」と喜んだ。
木村らへは手紙を送るなど直々に出演オファーを行ったといい、春菜は「そのあと直接会いにも行って、手紙と同じ内容を話させてもらいました。すごくウエルカム感じで出ていただけたので感動しました」。角野は、春菜が「角野卓造じゃねぇーよ」のギャグを使い始めて以降、初めて対面した時の再現VTRに出演。春菜は「やっぱり(映像に)出たときの重厚感がすごいなと思いました。(VTRは)少し盛っている部分もあるんですけど、受け入れてくれる器の大きさがうれしかった」と話した。
昨年末で吉本興業からGATEへと所属事務所を移籍し、1周年の締めくくりでもあった。春菜は「NSCに入ってスタートして吉本での出会いや期間もあって20年。今回のライブはGATEのみなさんと作り上げてきましたが、積み重なってきたものが集大成として出せたなと思いますし、GATEは社員でもこういうライブが初めての方もいるので、事務所としてもこういうライブが今後いっぱいできるようなきっかけになればいいなと思います」と力を込めた。
エントランスには同事務所のベッキーや森カンナ、他にも吉高由里子や窪田正孝、島崎和歌子、Superflyらからのスタンドフラワーが多数飾られていた。再現VTRのハリセンボン役はこの日からGATE所属が発表されたばかりのHKT48研究生、龍頭綺音(14)と江浦優香(13)が務めた。はるかは「事務所のみなさん総出みたいな感じでサポートしてくださったから今日までこれた感じです」と感謝。「楽しかったですし、次は“よんまる”に向けて」と語ると春菜は「60歳まで?」とツッコミつつ「台本を見た時にかすみ目みたいなピントが合わないことが気になることもありました。こうしたことが今後増えていくかもしれないですが、舞台に元気に立てているうちはやっていきたい」と意気込んだ。【松尾幸之介】