河合優実(23)が14日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で開催中の「カンヌ監督週間 in Tokio 2024」で上映された主演映画「ナミビアの砂漠」(山中瑶子監督)トークイベントに登壇。男女の関係について「一緒にいることって結構、お互いが努力しなければいけない」と語る一幕があった。
河合は劇中で、世の中も人生も全部つまらない21歳のカナを演じた。やり場のない感情を抱いたまま毎日を生き、優しいけれど退屈なホンダ(寛一郎)から、自信家で刺激的なハヤシ(金子大地)に彼氏を乗り換え、新しい生活を始めてみたが、次第に自分自身に追い詰められていく。その中で、もがき、ぶつかり、自分の居場所を探す。
この日、河合と山中瑶子監督(27)は「ナミビアの砂漠」を出品作として選んだ、監督週間アーティスティック・ディレクターのジュリアン・レジ氏とトークを展開した。同氏から「作品に続きがあったら(劇中の)カップルはどうなる?」と質問が出た。河合は「う~ん…でも、一定の期間は一緒にいると思います。でも、人生をともにすることはないかなと思いますけど…違いますか?」と笑った。そして「一緒にいるということって結構、お互いが努力しなければいけないのに、そういう努力をしていなかったと思うんですけど…特にカナは。一緒にいることを、もうちょっと頑張れる状態には、なったのかな? と思います」と答えた。
山中監督は「私も最低でも3カ月くらいは一緒にいられるかなというイメージ。でも、カナには次に好きな人ができそう」と言い、笑った。「でも、それでいい、そういう期間は人生にあって当然だという気持ちで作っていたので。前向きな終わり方だと思う」と河合に続いた。
カンヌ映画祭監督週間は、5月にフランスで開催された世界3大映画祭の1つ、カンヌ映画祭に併設されたフランス監督協会主催の独立部門。同部門に出品された「ナミビアの砂漠」は、国際映画批評家連盟賞を受賞した。山中感得は、女性監督として最年少での受賞で、日本映画では小栗康平監督の「死の棘」(90年)、諏訪敦彦監督の「M/OTHER」(99年)、青山真治監督の「EUREKA ユリイカ」(00年)、黒沢清監督の「回路」(01年)、濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」(21年)に続き5作品目の受賞となった。