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田村正和さんの俳優のルーツを聞き出した小倉智昭さんの人柄と質問力、フジ追悼特番で貴重映像


フジテレビが「小倉智昭さん追悼特別番組」を放送し、彼の人柄を感じさせる数多くのインタビューが紹介されました。番組では、俳優・田村正和さんとの貴重なインタビュー映像が公開されました。田村さんは、父親の影響を受ける自らの俳優スタイルについて語り、自身の映画での成功や失敗を振り返りました。小倉さんは22年間携わった「とくダネ!」など多くの番組に大いに貢献し、視聴者から愛されました。プライベートではスポーツを好み、特にゴルフが趣味でした。

16年11月、本紙「日曜日のヒーロー」でカメラマンのポーズの要求に、快く応じる小倉智昭さん

フジテレビが14日、ぼうこうがんにより77歳で9日に亡くなった小倉智昭さんを追悼し「小倉智昭さん追悼特別番組」(午後3時)を放送した。

小倉さんの人柄だからこそ成立したインタビューが数多く存在した。番組では21年に77歳で亡くなった俳優の田村正和さんをインタビューした貴重映像が公開された。07年6月、当時64歳だった田村さんが14年ぶり出演の映画公開に合わせて対談に登場。小倉さんが「役者って見せたくないですか? 日常の自分を」と質問すると、田村さんは「見せる必要がないんじゃないかなという気持ちがありますね。劇をやってるところだけ見せれば、お芝居をやっているところだけ見せれば。普段何してるか分からなくていいんじゃないかなと思います」とコメントした。

その後、小倉さんがペースをつかんでいく。「映画もずっと出ていらして。14年前に『子連れ狼』でしたか。一番最後。それからその間ぽかっと空いたのは?」と投げかけると、田村さんは「僕はね、映画で失敗したんですよ」と切り出した。「最初の映画に出たのは木下恵介監督の『永遠の人』、高校1年の時でした。おやじ(阪東妻三郎)の七光がすごくて、基礎も何もできてない男に主演映画を4、5本用意してくれたんです。だからこういう何もできない男ですから、ことごとく当たらなくて失敗したんですね」と当時を回想した。

小倉さんが投げかけた「今まで田村さんを支えてきたものは何ですか」との質問が、田村さんの俳優としてのルーツを引き出した。「おやじがもしこの時代にまだ俳優をやってたとしたら、きっとこういう俳優であり続けるだろうな、ということを頭に入れて僕はやっている。それがきっと支えになってるし、俳優としてのスタイルになっている」と語った。

同番組は小倉さんが22年間メインキャスターを務めた同局系「とくダネ!」や小倉さんが関わった番組や、これまで放送されることがなかったオフショットなども公開。ナレーターは笠井信輔、佐々木恭子アナ、伊藤利尋アナ、梅津弥英子アナの4名が担当。

小倉さんは1947年(昭22)5月25日、秋田県生まれ。独協大卒業後、東京12チャンネル入社。76年、大橋巨泉事務所入り。TBS「世界まるごとHOWマッチ!!」で「1秒間に18文字の原稿を読める男」として脚光を浴びる。陸上の記録は100メートル10秒9など。ゴルフ好き。173センチ、73キロ。血液型B。

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