日本テレビ系人気長寿バラエティー番組「行列のできる相談所」(日曜午後9時)が25年3月で終了することが11日、分かった。
高視聴率を長年維持し続けてきた同局日曜ゴールデン帯(午後7時~10時)看板番組のひとつで、MC芸人と弁護士、人気タレントらのかけ合いや法律番組の枠にとらわれない企画などで人気に。多くの視聴者を魅了してきたが、近年は視聴率も一時の勢いを維持するには至らず、新たな基盤構成の流れもあり、幕を下ろすこととなった。
約23年間続いた「行列」がついに終わる。番組は特番を経て、「行列のできる法律相談所」として02年4月にレギュラー放送を開始。不倫や損害賠償請求などの法律問題を再現ドラマで紹介し、弁護士の見解を聞いたMC役の初代所長・島田紳助さんとタレントたちの愉快なかけ合いで人気を博した。視聴率は00年代では高水準の20%超えの回もあり、同じく人気番組の午後7時台「ザ!鉄腕!DASH!!」同8時台「世界の果てまでイッテQ!」とともに15年以上にわたって日曜夜を席巻。日テレゴールデン帯の年間視聴率トップ獲得に貢献してきた。
出演した弁護士も軒並み人気者となり、初期から出る北村晴男氏や菊地幸夫氏のほか、橋下徹氏は08年から15年にかけて大阪府知事や大阪市長を歴任。丸山和也氏も参議院議員を2期務め、住田裕子氏や本村健太郎氏らも、個性豊かなキャラクターで話題を呼んだ。
MCや出演者の変遷、21年秋以降は番組名から「法律」の文字がなくなるなど内容もテコ入れしながら続けてきたが、近年はマンネリ化を指摘する声もあった。直近放送回では初期を思い起こさせる法律色の濃い内容で届けることもあったが視聴率もかつてほどの勢いはなく、裏番組のTBSドラマ枠「日曜劇場」などに上回られる日も目立つように。テレビ朝日は今秋から同枠で有働由美子アナ出演の新報道番組「有働Times」を開始するなど他局との争いも激化。日テレは来春に複数番組の枠移動なども検討しており、新たな基盤形勢の一環として“聖域”にメスを入れることとなった。