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成田凌「雨の中の慾情」は「朝、見る映画ではない」森田剛は床に頭打ち付ける成田に驚き


映画「雨の中の慾情」の公開記念舞台あいさつがTOHOシネマズ日比谷で開催され、主演の成田凌が観客に向けて挨拶をした。この映画は、つげ義春氏の漫画を原作に、片山慎三監督が脚本を手がけた作品で、2人の男と1人の女の複雑な性愛と情愛を描く。成田は、主演キャラクターである売れない漫画家・義男を演じ、中では挑戦的なシーンが多く含まれているという。舞台あいさつで成田は、朝から重厚な映画を見に来た観客を気遣い、笑顔で「お疲れさまです」と声をかけた。また、印象的なシーンとして同じく共演する森田剛とのやりとりを振り返りながら、役作りの難しさと楽しさを語った。

映画「雨の中の慾情」公開記念舞台あいさつで笑みを浮かべる成田凌(撮影・村上幸将)

成田凌(30)が30日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた主演映画「雨の中の慾情」(片山慎三監督)公開記念舞台あいさつで「おはようございます。朝、見る映画ではないかも知れませんが…」と良い、笑った。

「雨の中の慾情」は、22年の「さがす」「ガンニバル」で知られる片山慎三監督(43)が、漫画家つげ義春氏が絵コンテのまま発表し続けた同名漫画を原作に創出し、脚本も手がけた。全く先の読めない規格外のストーリーテリングで、2人の男と1人の女の切なくも激しい性愛と情愛を描いた。成田は劇中で、奇妙な夢から覚めた売れない漫画家・義男を演じた。

撮影は約1カ月、台湾で行い、冒頭からぬれ場をはじめ、濃厚な男女の性愛のシーンなど、重いシーンが少なからずある。そのため、成田は冒頭のあいさつで朝から見た観客を気遣ったようで「(前日に公開し)感想も頂いています。良い映画ができたんだな、良かったなと。見て頂いた後の空気も独特…疲れましたよね。お疲れさまです」と客席に声をかけた。

印象的なシーンを聞かれると、森田剛(45)が演じた義男の知人で小説家志望の伊守から「いい顔するね、義男君は」と言われたシーンを挙げた。「いい顔って、どういう顔なのかと、ずっと考えて、迷って10回くらいやって(リハーサルから)全部、違う顔をしていると思う」と笑いながら振り返った。森田も「何とも言えない顔をする。全部、違う顔をするんですよ」と絶賛。成田は「監督からは何も言われていないですね。監督も編集して、迷ったんじゃないですか?」と笑みを浮かべた。

逆に、森田は、成田との印象的なシーンを聞かれ「成田君が、頭を床に打ち付けるシーンがあって。床にガンガン…。そんなに打ち付ける? と思いながら、感動したのを覚えています」と振り返った。成田が「森田さんの(自分の頭を守ろうという)気持ちで手を入れてくださって…危ない! と」と気遣いに感謝すると、森田は「結構、長いこと見ていて、やめなくて…。どうなったら満足するんだろうと」と、成田の芝居に驚きを口にした。

この日は、義男が一目ぼれした未亡人・福子を演じた中村映里子(36)、義男に福子宅の引っ越しの手伝いを命じた、家の大家・尾弥次役の竹中直人(68)も登壇した。

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