漫才師西川のりお(73)が、28日放送のABCラジオ「ますだおかだ増田のラジオハンター」に出演。糖尿病からの肝不全のため、64歳で亡くなった落語家桂雀々さんをしのんだ。
「雀々ね、あいつ東京行って長いこと見て(会う)ないけどもね。あいつ、人懐っこうてね。あいつ、ため口なんよ。敬語でしゃべられたことないねん」
上方落語の出身で、もともとは桂米朝一門だった雀々さんを述懐した。
昔、大阪府北部にテレビ局のスタジオがあった当時、のりおによると、雀々さんが「車乗せて」と言い同乗してきたそうで、「横に乗りよった」。
大阪を南北に走る幹線道路を使って市内中心部へ移動するため「渋滞してるから、話、しててもね。『なんやお前、敬語使え』『そんなタイプちゃうやろ』みたいなね。それが『おもろいな』って。で、次会うたら『この前、車ありがとう』やで(笑い)」と振り返った。
雀々さんは、相手の懐に入る術が天才的だったようで、のりおも「せやけどな、好きになってもてん。周りは『敬語使わさんでええんですか? 最低でも兄さんって呼ばさんと』って言うてきたけど、ええねんって」と述懐。
その雀々さんは、上岡龍太郎さんにもかわいがられたが、のりおは、その上岡さんから「君、雀々どうや? あいつ、腹立つの(を)通り越すやろ」と言われたといい、雀々さんを「ほんま、人たらしやった」と思い起こした。
雀々さんといえば、独演会に明石家さんま、桑田佳祐らが出演する親交の広さで知られたが「(もともと落語出身の)さんまちゃんはまだしも、桑田佳祐とか。あいつ音楽やってるとかないやん。不思議でしゃあない」。
番組パーソナリティーのますだおかだ増田英彦が「だから、たくさんの方に愛された師匠だったということですよね」と同調すると、のりおは「上岡さんもあいつのゾーンに入ったと思うねん。生き方が天才やね」と振り返っていた。