稲垣吾郎(50)が舞台「No.9-不滅の旋律-」(12月21日初日、東京国際フォーラムC)で主演を務めることが1日、明らかになった。
2015年の初演以来、多くの観客を沸かせた同舞台が、4年ぶりに上演される。
19世紀初頭のウィーンを舞台に、ピアノソナタ「悲愴(ひそう)」「月光」、交響曲第5番「運命」などを生み出し、後世の音楽家たちにも多大な影響を与えた、ドイツの音楽家ルートヴィヒ・ベートーベンの苦悩の人生と創作の輝きを描いた。今回は「第九」初演から200年の節目にあたる年の上演となる。
主演は初演からベートーベンを演じる稲垣が務める。秘書としてベートーベンを支えるマリア役を剛力彩芽、ベートーベンと対等に渡り合うピアノ制作者のナネッテ役を南沢奈央を演じる。ほか、崎山つばさ、中尾暢樹、片桐仁、岡田義徳、深水元基、奥貫薫、羽場裕一、長谷川初範が出演する。
▽稲垣吾郎コメント
ベートーベンを演じていると、ふと自分と重なるような瞬間があり、もう一人の自分といるような感覚に陥ることがあります。回を重ねてもなお、つかみきれないところもまだまだあって、常にベートーベン像を追い求めている気がします。
4度目の上演となる今回も、ご一緒するキャストの方々と新たな「No.9」を作り上げていきたいと思っています。そして、緊張感のある序盤から「歓喜の歌」が響く終盤まで、お客さまと一体となってベートーベンという人物を動かし、物語を紡いでいくことを楽しみにしています。
▽演出・白井晃氏コメント
世紀を超えた天才ベートーベンが残した楽曲の持つ力は計り知れません。その楽曲に宿った魂に迫るための冒険をわたしたちはこれまでも繰り返してきました。もちろん、この冒険の中心に常に存在したのは、稲垣吾郎という稀有の才能に他なりません。憑依(ひょうい)という言葉を思い浮かべるほどに、稲垣さんはベートーベンの魂に肉薄し、冒険の先頭に立ち続けてくれました。この作品は、継続して上演する運命にあると思っています。今回の上演は、まだ通過点。この通過点を皆さんに見守っていただきたいと、心から願っております。