漫才コンビ「ハイヒール」のリンゴ（63）が、31日放送の読売テレビ「あさパラS」（土曜午前9時25分）に出演。“令和のコメ騒動”をめぐり、吉村洋文大阪府知事が、政府に備蓄米の放出を求めたことについて私見を述べた。
吉村知事は、大阪府内の8割の店舗で米が品切れ状態になっているとして、100万トンあるとされている政府の備蓄米の放出を求めた。これに対し、坂本哲志農林水産大臣は、備蓄米の放出による市場価格への影響を懸念し、放出しない方針を示した。
リンゴは、吉村氏の要求について「こういうことって、言ってから手続きに時間がかかるから、言うんやったら早めに言ってほしい。（備蓄米が）出回った頃に、『もう米ありまっせ、新米出てまっせ』っていうことになりがちじゃないですか」と素朴な疑問を口にした。
ただ、現在の大阪府内ではやはり米不足を実感している様子で、「全然知らん人やねんけど、セブン－イレブンに入ろうと思ったら、出てきた人が『米あるで』って言ってきて…」と苦笑。「情報として、ものすごい口コミが…。なんかみんな、ものすごい米を探す（情報を共有）というか…」と笑わせた。
これに、元厚労官僚で神戸学院大学教授の中野雅至氏（60）は、「（米は）昔は農水省が管理してたんですよ、価格を。でも今は完全にマーケットで自由に変わるんですよ。なので、基本的に備蓄米を出せば下がるんです」と指摘した。
「日本の米は安いんですよ。農家はもうからんのです。専業で米農家って、どんどん少なくなってる。もちろん減反政策の影響は大きい。農水省自身も悪いけど、お米でもうからないので、農家が。だからこういう時にますます（価格を）下げてしまったら、ますます誰も米を作らなくなる」と話す。
さらに、「何のための備蓄米かって考えたら、新米が流通しだしたんやったら、あえてこの時期に…。リンゴさんがおっしゃるように、ちょっと前やったらまだ分かりますよ。でも、今はもう出す必要がないと思います」と語っていた。
