戸塚ヨットスクール設立者の戸塚宏氏（83）が持論を語るYouTubeチャンネル「令和ヨットスクール」が今月、公開された。動画では「体罰は善」と肯定的に語るなどしており、波紋を呼んでいる。
動画では「戸塚先生を支援する2人の青年が運営しています」と同チャンネルについて説明。今月8日の初投稿では、ソファに座った戸塚氏が「体罰」をテーマにトークした。戸塚氏は「誰も体罰の何かを知らずに体罰反対を言っている」「非科学的」と前置きした上で、「体罰は、進歩を目的とした有形力の行使」と定義づけた。
体罰について「進歩する能力がない人や、サボって能力を身に付けなかった人を対象に「ひっぱったきゃ痛い→痛いのはイヤ→イヤだから頑張る」と説明すると「だから進歩する」と断言。体罰について「良いこと。体罰は善」と結論づけた。
また暴力と体罰の違いは「目的」であるとし、「暴力は自分の利益、やられる方の利益のため」と言及。ヒステリックな体罰など、体罰を与える側の不安を打ち消すための「いかん体罰」もあるとした。
体罰を肯定する内容のため、コメント欄は「さすがに酷すぎる。見てられない」「どんな理論であろうと普通に犯罪なだけ」など、否定的な内容が多く寄せられるなど、物議をかもすスタートとなっている。
16日には「令和の若者へ、愛のある喝」と題した動画をアップ。「円安がずっと続くのは国力が低下したから」と前置きし「国力というのは日本の男の力を全部合わせたやつや」と定義。「女に頼るのはよせ」と呼びかけ「せっかく男に生まれて、その役目を果たさんかい」と語るなど、こちらも独自の理論を展開する内容となっている。
戸塚氏が運営していた戸塚ヨットスクール（愛知県美浜町）では、1980年から83年にかけ、訓練で訓練生2人が死亡、2人が行方不明になるなどした「戸塚ヨットスクール事件」と呼ばれる事件が発生。戸塚氏は傷害致死罪などに問われ懲役6年の実刑判決を受け、06年に出所した。
