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【宝塚】星組トップ礼真琴が“最低”総理に「記憶にございません!」舞台化 芸達者の本領発揮


大ヒット映画「記憶にございません!」を舞台化し、史上最悪の「ダメ総理」役に臨んだ星組トップ礼真琴(中央)と、妻役の相手娘役舞空瞳(同左)(撮影・村上久美子

宝塚歌劇団星組トップ礼真琴主演の「政界コメディ『記憶にございません!』-トップ・シークレット-」「Tiara Azul-Destino-(ティアラ・アスール ディスティーノ)」が17日、兵庫・宝塚大劇場で初日を迎えた。今公演は、トップ娘役舞空瞳の退団公演。礼、舞空の当代きってのダンサー・コンビは、はだしでの踊りにも挑戦した。

歌、ダンス、芝居とすべてに高い技量を誇る礼。三谷幸喜氏の脚本・監督で、19年に大ヒットした映画「記憶にございません!」を原作にしたコメディーに挑んだ。

潤色・上演台本・演出は、石田昌也氏。憲政史上最低の支持率となった総理大臣「黒田啓介」が、投げつけられた石に当たり、記憶を失ったことで、巻き起こっていく騒動を描く。

この黒田啓介、映画では中井貴一が演じた。暴言に汚職、不倫まで…悪行のかぎりを尽くし、国民からも悪評だらけ。負傷から目覚めた黒田は、悪の所業をすっかり忘れ去っていたことで、自身と向き合い、政治家を志した初心を思い起こす。冷え切っていた妻聡子との関係改善にも取り組んでいく。

舞空が妻聡子にふんし、今回の宝塚版では、夫妻の出会い、過去の話も濃く描かれており、礼とそろって学生服に身を包んだ学生時代も2人で演じた。

礼演じる黒田啓介の秘書官は、2番手スター暁千星が好演。フリー・ライターには人気スター極美慎がふんし、熱演を見せた。

ショーの作・演出は、宝塚大劇場公演デビュー作となる竹田悠一郎氏。アルゼンチンのカルナバルを舞台に、情熱的なレビューが展開されていく。

祝祭の始まりとともに、次々にダンサーが登場。礼と舞空、暁と、劇団きってのダンサーがそろう星組らしく、激しくも華やかな場面が次々に広がっていき、礼と舞空は、はだしで流れるような踊りを披露した。

宝塚大劇場公演は9月22日まで。東京宝塚劇場は10月19日~12月1日。舞空は東京千秋楽をもって退団する。

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