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成田悠輔氏自らを「ニート」「一老害」と評しSDGsは「実際には誰が死ぬかを決めるゲーム」


「第2回BEST SDGs AWARD for University」授賞式に米国からリモートで参加した特別審査員の成田悠輔氏(撮影・村上幸将)

全国の大学のSDGs(持続可能な開発目標)に関する学生団体55団体から1740人が参加した「第2回BEST SDGs AWARD for University」授賞式が12日、都内で開催された。同授賞式に、イェール大助教授で経済学者の成田悠輔氏が特別審査員として、米国からリモートで参加した。

成田氏は自らを「ニート」「一老害」と評した。その上で「SDGsとは、これまであったルール、旧世代の価値観を別なものに置き換える運動、戦いの別名だと思う。こんな場所で気に入られるようなものじゃなく、ぶち壊すようなものをお作りいただけたら、うれしい」と、独特の言い回しで学生達にエールを送った。

成田氏は、冒頭のあいさつで「事情により、現地時間夜中の1時くらい…事情により、寝落ちするかも知れない。その時はSDGsのために電源を落としたと思って、僕を気にせず進めてもらえればと思います」と軽くジョークを飛ばした。ただ、その言葉とは裏腹に、学生には厳しい言葉をぶつけた。

慶大の学生服飾団体「Keio Fashion Creator」がプレゼンターションした後、コメントを求められると「ファッションと服を通じて、SDGs的なメッセージを伝えていこうということ自体が、すごい矛盾しているんじゃないか?」と疑問を呈した。「サステナビリティ(持続可能性)みたいなものに関わるんだったら、ファッションで、いろいろな色づかい、デザインとかしていないで、、モノトーンな何の染料も使わずにできるような最低限の布を、みんながまとうのがいいじゃないか? 極端なことを言うと、もう服とか着ないで下着1枚で暮らすのが1番、いいんじゃないかということになる」と持論を展開した。

さらに「最近のファッションの人たちって、ハイファッションもローファッションも皆、SDGsとか言っているんですけど、メッセージとして言いたいのなら、ファッション的なものを全部、なくすのが一番いいというのは自明に見えてしまう。矛盾したメッセージを伝えているんじゃないかな? という感じが、いつもする」と、ファッション業界に疑問を呈した。「ファッションを通じてSDGsを主張するのが良いのか、それともSDGsのためにはファッション自体をなくすのが良いのか? という根本問題に、何かメッセージを出していくのが、より良いんじゃないか?」と問題提起した。

学生の質問にも答えた。SDGsとは? と聞かれると「ふと、思ったのは、生き死にをかけた血みどろのルールの奪い合いみたいな感じ」と答えた。「こういうイベントで話すと、きれいに良いこと、社会貢献しよう、みたいな話になりがちじゃないですか? 1番、大きな影響を考えたら、世の中的な目標設定が決められ、その目標の下で勝者と敗者、目標、基準をを満たせる人と満たせない人が生まれるじゃないですか? 満たせない人は、ひと言で言うと、殺されていくんだと思うんですよね」と語った。さらに、具体的に続けた。

「環境問題を1つ取っても(大量生産の)ファストファッション、ガソリン車がNGとなり、ビジネスが成り行かない企業が生まれてくる。それによって、日本の自動車産業を考えたら、ガソリン車産業は20~30年後、どうなるか分からない。最悪のシナリオとしては、ガソリン産業は完全に蒸発してしまうというシナリオも、ちょっとは考えないといけない。企業やそこに生活する人の生存が脅かされ、自動車産業は日本の輸出産業の、最後のとりでという感じなので、産業そのものの存亡に関わる。そう考えていくと、SDGsとかって言うと、何かきれいで、みんなで仲良く、良いことをしようみたいな雰囲気が漂うが、実際には誰が死ぬかというのを決めるゲームかな、と思っています」

学生から「ビジネスの観点から見たら、そのようになるかなと思うが、SDGsで個人にできることを考える取り組みもあると思うが?」と質問が飛んだ。成田氏は「個人も結局、ビジネス、企業と経済活動を通じて、初めて生活できるわけじゃないですか。それを考えなくていいのは、日曜に趣味としてやっていること。それは、それで良いんだと思うんだが、同時にその裏側には、月~金に、その人の食べるものを作るビジネスがある」と切り返した。そして「そちらの存亡の方が、普通に考えれば重大ではないか? SDGsには通常経済、産業の行方を揺るがす部分と、それぞれの人たちの、価値観の創意工夫で多様な形で価値観に基づく、いいことをしようという側面が両方がある。後者の側面に話が寄りがちだが、前者の側面が何より大事ではないか」と続けた。

再び、学生が「経済、産業を揺るがすとも言うけれど、環境に配慮していない企業が淘汰(とうた)されていくことで、今後の人類も生活できるような世界になっていくように、方向づけるための目標とも捉えられるのでは?」と食い下がった。成田氏は「もちろん、そうだと思いますね」と答えた上で「ただ、100年後の人たちの。生活のために今、ここで『はい、失業してください』と言われる人がいるということです」と答え、そこで当該学生との議論はピリオドが打たれた。【村上幸将】

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