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読売演劇大賞で選考委員特別賞の中村芝のぶに備わる確かな実力、幹部昇進の時期も早まるだろう


中村芝のぶ(2021年12月撮影)

昨年2023年の演劇界の成果を顕彰する読売演劇大賞の受賞作、受賞者が先日、発表された。私も投票委員として選考にわずかながら関わったが、歌舞伎界からは2人が受賞した。芸術栄誉賞の松本白鸚(81)と選考委員特別賞の中村芝のぶ(しのぶ、58)。

白鸚は市川染五郎時代の1969年に26歳で初演したミュージカル「ラ・マンチャの男」を半世紀以上も演じ続け、昨年4月にラスト公演を行い、53年の歴史にピリオドを打った。その上演回数は1324ステージ。記憶と記録に残る名演に対して、栄誉賞ほどふさわしい賞はないだろう。

そして、芝のぶは今回、優秀男優賞を高橋克実らとともに受賞したが、投票委員の投票による最優秀男優賞は山西惇(61)に決まった。しかし、御曹司でもなく、普通の家庭から国立劇場の歌舞伎俳優研修所に入り、日ごろの歌舞伎公演では脇役が多い芝のぶにとって、特別賞はうれしい受賞だろう。研修所を卒業後、7代目中村芝翫のもとに入門。かれんな容姿の女方として注目され、日ごろの研さんぶりは誰もが知るところだったけれど、演じるのは脇役が多く、日の当たることは少なかった。

そんな芝のぶにとって、昨年は飛躍の年になった。歌舞伎座の「極付印度伝 マハーバーラタ戦記」のヅルヨウダ王女、ステージアラウンド東京での新作歌舞伎「ファイナルファンタジー10」のユウナレスカに抜てきされ、「芝のぶ、ここにあり」と思わせる力強い演技をみせた。特にヅルヨウダ王女は2017年の初演では中村七之助が演じた大役で、主役の尾上菊之助に迫る熱演だった。

ただ、そんな大役を演じながらも、歌舞伎座公演の筋書に掲載される主要な出演者の聞き書きに芝のぶはなかった。幹部ではないためだが、この受賞で、幹部昇進の時期も早まるだろう。芝のぶにはそれだけの実力がある。【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)

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