パナソニックは、パナソニック補聴器と協力して推進する「Talking Aid Project」が提供するセミナー『聞き間違えない話し方講座』を4月6日、東京・東武タワースカイツリー株式会社(R)で開催した。
「Talking Aid Project」は難聴の人が聞き取りやすい言葉が飛び交う“言葉のバリアフリー”社会を目指し、話し手に着目し、難聴の人でも聞き取りやすい言葉・話し方を広める啓発活動だ。
セミナーには、東京スカイツリーの案内業務を担当するスタッフ15名が参加。当日は Talking Aid Projectの担当者であり、Panasonic補聴器営業本部 営業グループ 広報担当の光野之雄よりTalking Aid Projectの概要説明を受けたのち、三省堂と共同開発した聞き間違えやすい言葉約150万組の言い換えや発音を掲載したデジタル辞書『聞き間違えない国語辞典』(現在無料)を使って、
「祝日が終日」
祝日営業しております
終日営業しております
※祝日を祝祭日と言い換えたり、「国民の」祝日と言い添える。
「点灯が変更」
本日は「粋」が点灯されています
本日は「粋」が変更されています
※本日は「粋」がライトアップされておりますと、言い換える
「快晴が最低」
本日の天候は快晴のためエレベーターは通常運行しています
本日の天候は最低のためエレベーターは通常運行しています
※本日の天候は「雲ひとつない」快晴とか、「いいお天気」のためと言い換える
「千葉が木場」
左手が千葉方面です
※左手が「船橋がある」千葉方面ですと付け加える
など、実際に業務で使用する言葉を例に挙げ、聞き間違えないように言い換える練習などを行った。
また、参加者をグループ分けし、どのように言い換えると聞き間違えを避けられるかといったディスカッションの時間も設けられ、積極的に意見交換をする様子が見られた。
受講した女性スタッフは、「どのように聞き間違えが発生しているのかが理解でき、またそれを言い換えることで伝わりやすくなるという発見がありました。日々の接客業務において、お客様へのご案内時には注意をしながら取り組みたいと思います。また、本日学んだことを、共に働くスタッフへも共有していきたいです」と、語った。
デジタル辞書『聞き間違えない国語辞典』(現在無料)
【聞きこく】で検索 kikikoku.jp/
※取材した記者の感想
これは、難聴の人だけにあてはまることではなく、タクシーに乗って「渋谷」と告げたのに「日比谷」に向かわれた経験がある。また、「板橋」が「代田橋」に聞き間違えられたなどの話も聞いたことがある。喧噪など音がクリアに聞こえない状況。声がこもりがちな人、またはマスクしてしゃべる場合などは、聴き間違えは起こりうるので、思い込みで話すのではなく、より、明確に伝わる話し方や相手の立場に立った話し方を身につけることが大事だと思った。アナウンサーや電話のオペレーターなどに聞けば、「1」と「7」や「B」と「D」の混同を避けるための確認の都市方、発音の仕方など、もっといろいろと出てくるはずなので、そのあたりからも、『聞き間違えない国語辞典』が充実し、「Talking Aid Project」が広がればいいと思った。