アイドルグループ『V6』の坂本昌行(44)が5日、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールでミュージカル『ONE MAN STANDING』(構成・演出:菅野こうめい)ゲネプロを開き、その多彩な才能をフルに発揮した22曲のステージで報道陣を魅了した。
音楽の殿堂として知られるオーチャードホールで坂本がビッグバンドを従えステージに立つ。ゲネプロでは、歌、ダンス、タップと、坂本の魅力が存分に詰まった感じに。間、間には軽妙なMCも挟まれ、これまで坂本が経験してきたミュージカルの思い出話などもありつつ、坂本自身が客席に降りて、観客からの質問に答えるコーナーも。ピアノ演奏では、「初めてのこうやってやるんで、緊張してます」とはにかみつつ、見事な演奏で、さまざまな表情を見せていた。
終演後には囲み会見が開かれ、「これまでのミュージカルシーンは当時、それぞれ大変だったのにそれを1つにするのでもっと大変だったので、公演時間は2時間が限界ですね」と、絞ったものなのだとか。
ジャニーズ事務所初のワンマンとなるが、「(事務所が公演することを)よく許してくれたなと思っています。ソロコンサートじゃないので、持ち歌を一切歌わないんですが、いろんな意味で珍しいというか。僕自身どうなるのかと思っていたんですけど、やってるうちに自分自身が楽しんでいたので、この楽しさをお客さんに伝えれば、お客さんも楽しんでもらえるのかなと思っています」と、やっているうちに方向性も決まってきたそう。
実は本作には坂本なりの裏テーマも設定しているそうで、「オーチャードホールは初めてなんですが、裸一貫でどれくらいできるかと思ってやってきました。僕の夢だった場所で願いがかなって、最後には『僕はここにいるよ。立っているよ』っていう成長じゃないですけど、ストーリーもあります」とのことだった。
本ミュージカルで難しい部分へは、「この公演用に歌詞を少し変えていて、昔やったときの歌詞が出てきてしまって、ごっちゃごっちゃになってしまって、緊張の1つにはなってます」と、苦労もあるようだが、「ダンスとか決まったら決まったで楽しいし、もし間違えたら間違えたで楽しいと思える自分がいるんです。公演が決まった時も、きょうも緊張がなくて、僕、ミュージカルになると緊張しないんです」と、この経験自体を楽しんでいるようだった。
また『V6』メンバーからは出演が決まった時のことへ「第1声がなんか、俺の名前がオーチャード坂本になってました(苦笑)」とエピソードを披露しつつ、「『1曲ぐらい(『V6』の曲を)歌いなよ!』と言われました」とも。しかも、今回5人が時間はバラバラながら観に来てくれるそうで、「いつもなら招待客のリストを見ると長野(博)、井ノ原(快彦)、(三宅)健の3人は絶対来てくれるんですけど、2人は忙しくて来れなかったりするんですけど、みんな観に来てくれます。『V6』20周年で初めてです。ビックリしました!」と、驚いているのだとか。
ちなみにメンバーから普段の舞台後にどんな感想をもらうのかへ、「ミュージカル経験している井ノ原と長野は『あそこがああだった』『ああいう演出だった』と話すんです。健とかは『アウトデラックス』的な人間になってますけど、意外と真面目というかでストーリーで役者の心情を話したりしてくれて、しっかり真面目な目線で観ているので嬉しいなと思っています」と、明かす一幕もあった。
今後、ミュージカル第2弾はないかと問うと、「その前にまずは初日です」と、これからの3日間に集中のよう。それでも、「これで終わりではないので、大成功という形を収められたら、僕自身やりたいという気持ちも生まれてくると思いますし、お客さまの声やタイミングも合えば」と、意欲も見せていた
「『V6』も20周年を迎えられまして、みなさんのおかげで最高の“ハタチ”の誕生日を迎えられました。その恩返しではないですけど、『V6』として恩返ししたいですけど、まずは個々として僕として、作品をたくさんお届けできれば」と、アピールしていたミュージカル『ONE MAN STANDING』は5日から7日までBunkamuraオーチャードホールで上演!