アニメーション『コードギアス 亡国のアキト』最終章「愛シキモノタチヘ」初日舞台あいさつが6日、東京・新宿バルト9で開かれアキト役・入野自由、シン役・松風雅也、アシュレイ役・寺島拓篤、赤根和樹監督、サンライズの河口佳高プロデューサーが登壇した。
2006年放送の人気テレビアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』と続編『コードギアス 反逆のルルーシュ R2』の間の1年間に起こった、ヨーロッパの戦場を舞台にしたイレヴンの少年アキトたちの物語。第1章は2012年に上映され最終章にして5章目となる本作は4年の月日を経て結末を迎える。『コードギアス 反逆のルルーシュ』に出演したキャラクターも本シリーズで登場するなど、シリーズのファンも楽しめる。
入野は本作への感想を「素直に面白かった。見どころしかないですね。最終章にして新型機も出ていままでの集大成のようなアクションもある。マシーンのぶつかり合いだけでなく生身の人間の魂と霊のぶつかりあいのような感じにもなっている。その先の展開も自分たちで想像して楽しめるようになっています」と、出来に満足しているよう。
松風はこの日、レイラ役の坂本真綾が登壇していないことを意識してか「“レイラ・マルカル役の坂本真綾です”」と声を低くして茶目っけたっぷりないあいさつをすると寺島が「あとで(坂本に)チクりますからね(笑)」と、ツッコミが!
そんなサービス精神おう盛な松風だったが、作品の話になると襟を正し、「1秒たりとも無駄がない。実は最後のシーンは2回録り直しているんです。精神崩壊ギリギリのところまでいきました。でも、こんな機会はないので。自分的には反省点もありますけど、こういう作品に出演させて頂いて嬉しい」と話す。寺島はアフレコ時の松風について「壮絶でしたよね。本編でシンのシーンを観たら松風さんの背中が思い浮かぶくらいでした。すごいなと思います」と、感じ入るものだったそうだ。
そして赤根監督から、アキトというキャラクターについて「シリーズを通して冷たくクールで狂気じみた男から、元々の優しい男に戻っていく様を描こうと思っていたので、5章になって優しくなり、最後はヒロインのように仲間から守ってもらえるようにもなった。僕はそれが気に入っています」と、語る。
さらに、赤根監督によると本作の見どころの1つとして、“ギアス”を挙げ「テレビシリーズのときの“ギアス”とは若干変えてみようかなと。テレビシリーズの発展形というか、加工したものを使おうと思いました。シンの“ギアス”は歪んだ“ギアス”と言われている通り、好きな人にしかかけられない。(第1章から)観直してもらったら分かるけど、シンの“ギアス”は好きだった人にかかっているんです」と、解説し、松風も「“ギアス”とはなんぞやというところまで踏み込んでいる作品だったと思います」と、うなずいた。
その“ギアス”については、本作に出てくるBRS(ブレイン・レイド・システム)というアキトらが搭乗するメカのシステムに関係するそうだ。河口プロデューサーは「“ギアス”を持ってないけど、ロボ(ナイトメアフレーム)に乗って戦う。そのときに何か“ギアス”とかかわれないかなと思いまして。5章(最終章)で、レイラの持っている“ギアス”とBRSがつながるようにと思っていました」と、これまでの流れを踏まえて話しつつ、「テレビシリーズでは、ジェレミアという人物が科学の力で“ギアス”に近づいていたので、できないことはないだろうと思って」と、設定に盛り込んだ理由を明かした。
最後に赤根監督は「久しぶりに手応えがありました」といい、入野は「最終章までついてきてくださった方たちに、お礼を言って回りたい気持ちです」と、これまでの4年間応援してくれたファンへお礼を述べていた。
『コードギアス 亡国のアキト』最終章「愛シキモノタチヘ」は6日より上映中!
※記事内画像はすべて© SUNRISE/PROJECT G-AKITO Character Design ©2006-2011 CLAMP・ST