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「すずきこどもクリニック」院長・鈴木幹啓さんに聞く「小児科とコロナ」。小児科においてコロナ禍に危惧されることとは


年が明け、2021年となりましたが新型コロナウイルスの流行は未だに収束の気配を見せていません。病院やそこで働く人々には多くの負担がのしかかっており、医療の現場では様々な対応を迫られています。そして、それは小児科についても同じ。今回は「すずきこどもクリニック」院長・鈴木幹啓さんに、「小児科とコロナ」についてお話を伺いました。

すずきこどもクリニック
「すずきこどもクリニック」は、和歌山県新宮市にある小児専門クリニック。小児科診察全般に加え、特定機能病院への窓口や、地域の方の子育て支援の全面的なサポートも行い、親しみやすく長く付き合えるクリニックとして活動しています。院長である鈴木幹啓さんは今回、オンライン診療をより行いやすくするための「オンライン診療ポータルサイト+マッチングアプリ:Dチョク」を開発しました。

院長・鈴木幹啓さんが語る「小児科とコロナ」

――まず、「すずきこどもクリニック」では、新型コロナウイルスに対し、どのような対策を行っているのでしょうか?

鈴木幹啓院長(以下、鈴木)「当院では患者の方に車で待ってもらったり、オンラインや電話での予約システムがあるんですけど、予約が入った時点でこちらから問診の電話をかけています。問診がもう済んだ状態で患者さんが来られるので、待ち時間が少なくて済み、来院したらすぐに診察室へ入ることができます。あとは、人体に無害な次亜塩素酸水というものをミストにして噴霧し、消毒を行い、また、私たちスタッフも感染しないように、マスク、手袋、時にはゴーグルや防護服をつけたりしています。院内には当然、パーテーション、間隔をあけて座ってもらうための工夫をしていますし、感染の疑いのある患者の方に関しては、普段とは違う入り口から入ってもらって個室で対応します。その際、私たちは防護服を着て、誰にも接触しないようにして診察を行います。」

――熱が出たり、コロナではないか、というお子さんも来たりすると思うのですが、小児科ではどういった対応をとっているのでしょうか?

鈴木「まず、発熱患者を受け入れないというクリニックもあるのですが、うちは田舎で小児科医も少ないので、私のところでは受け入れています。ただ、都会なんかでは発熱者はお断りというところもあるわけなんですよね。そういった場合お母さん方は不安じゃないかなって思いますね。」

――鈴木先生は今回のコロナ禍をどのように受け止めていらっしゃいますか?

鈴木「一般的に小児は重症化しないということが言われているので、あまり子供の命にかかわることとして受け止めてはないんですけども、子供の感染を危惧するお母さん方は大変な心境なのかなと。陽性になったことによる学校でのいじめとか、塾や習い事、スポーツクラブとか、全員が濃厚接触者になってしまうわけで、そういった面で人に迷惑をかけてしまうところがあって、お母さん方が子供に感染させたくないという想いが強いんだと思います。もちろん大人でも職場で迷惑をかけてしまうとかはあると思うんですが、子供に関してはいじめというのがやっぱりありますからね。子供をそういったことにさらしたくないというお母さん方の想いがあるようです。」

――なるほど。それは小児科独特の問題ですね。

鈴木「やっぱり塾とかで感染者が出ると、塾が閉鎖されるわけなんですよね。そうなると他のお母さん方も不安になっちゃうし。なので、自分のところの子供の感染リスクは極力減らしたいというニーズはありますね。」

――直接的な感染に関することよりも精神的な部分で負担になっていることが多いんですね。

鈴木「そういうことですね。子供の健康という部分よりも子供が風評被害を受けるリスクを心配されている方が多いようですね。」

――ありがとうございました。

「すずきこどもクリニック」院長・鈴木幹啓さんに、小児科とコロナについてお話していただきました。やはり、子供は重症化の可能性が低いから問題がないというわけではなく、小児科には小児科の問題があるようです。一刻も早く、コロナ禍の収束を願うばかりです。

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