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破綻騒動から一転継続となった保育施設、貝塚学院の今。園児らのプログラミング体験も


2019年3月末、川崎市の認可外保育施設「A.L.C貝塚学院」が経営破綻により突如閉鎖。しかし、太陽光発電所運営などの事業を展開している株式会社サンが運営を代行し、翌月4月から再スタートしています。

さて、今月7日には騒動から半年以上経った貝塚学院を運営する同社の執行役員、佐野順平氏と保育に特化した人材支援を手掛けるキャリアフィールド株式会社の都築裕一社長、一般社団法人STEAM学習振興会の杉浦治事務局長が都内で対談。幼小教育創会議を開催しました。

ファシリテーター役の杉浦事務局長は、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムで経済発展と社会的課題の解決を両立する国策「Society5.0」について言及。「日本は、中国やアメリカらに比べて幼少期の情報科学教育が立ち遅れている。2019年10月から実施された幼保無償化が業界にどのような影響を及ぼすか議論したい」と提示しました。

パネラーの佐野氏は「新しくなった貝塚学院は働く母親の負担を軽減させる認可外保育施設。幼保無償化という政策は、両親が就労している家庭にメリットがある。認定幼稚園は条件によって幼保無償化の恩恵を受けられないというケースもあり、当院は認可外ならではの運営を展開していきたい」としました。

また、現状の経営状況については「来年度には満園予定。保育士の採用についても引き継いで残ってくれたスタッフも多く、認可外ゆえに積極的に人材を確保しなくても良い状況」と説明しました。

都築氏は全国的な人材確保の課題について触れ「保育士という仕事はブラックなイメージが先行してしまっている。年間約5万5千人が資格を取得するが、そのまま保育士の職に就くのは約2万5千人。3万人は流出している。中でも実習中に保育士になることを辞めようと感じる人が多く、これは内部構造が昭和的であること、保育士を教育する土台がないことが理由の1つではないか。保育士を受け入れる側の整備が必要」と述べました。

これに対し佐野氏は「確かに保育士は専門家のような職種で、哲学が強い人も多い。OJTをルール化することが大事」としました。

「あそぶ!天才プログラミングの学校」を園児が体験

教材とカリキュラムの提供を行っているSTEAM学習振興会はデジタルコンテンツ制作会社チームラボが開発した「あそぶ!天才プログラミングの学校」を披露。貝塚学院に通う園児らが体験しました。

同コンテンツは自身が描いた絵(ピープル)をスキャン。スクリーンに投影することで空間を園児らで共有します。タブレットを操作すると、「歩く」「走る」「驚く」「踊る」などといったアクションが反映されます。

参加した園児らは「見て!僕がいる!」、「動いた!」「緑のボタン押すんだよ!」と大興奮の様子。長押しやドラッグなどの操作もすぐに理解し、自分たちでピープルを自由に動かしていました。

今やスマートフォンやタブレットは、我々の生活に欠かせない重要なツールです。2020年度から、小学校ではプログラミング教育も必修化されます。幼少期からIT技術に触れる教育は、子どもの感性や思考力を伸ばす上で重要なことだと言えるでしょう。

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