犬・猫などペットを飼われている方、健康診断に連れてっていますか?うちのペットは大丈夫!と考える飼い主が多いんです!
「ペットの健康管理に自信があると答えるご家族が8割以上もいるんです。」
と話すのは、ペット予防医療の普及・啓蒙活動をする獣医師団体『Team HOPE』代表/犬山動物総合医療センター代表の太田亟慈先生。
出典:「2017 年 ペットの健康管理に関する実態調査」Team HOPE調べ
同団体が2017年に実施した「ペットの健康管理に関する実態調査」によると、「病院に通っていたタイミングはどのような時ですか」の質問に対し、「病気や怪我の時」と回答した方が 69.8%(犬 65.6%、猫 74.0%)と、7割近くが愛犬や愛猫が実際に病気になってから慌てて病院に行く人が多いようです。
出典:「2017 年 ペットの健康管理に関する実態調査」Team HOPE調べ
しかし、同調査によると、「(ペットに)実際に兆候がみられてからどのくらいで亡くなりましたか」の質問に対して、「半年未満」と回答した方が 56.2%、「半年~1 年未満」25.8%と、全体の8割が1年未満の短期間で命を落としています。
つまり、異変が現れたり、病気になってからでは遅いんです!もはや家族の一員である大事な存在、健康に見えてもやらなければいけないのが健康診断です。
「ペットの健康診断」重要性語る
9月5日に獣医師団体『Team HOPE』が都内で開催した「ペットの健康寿命を考える」プレスセミナーでは、Team HOPE代表/山動物総合医療センター代表の太田亟慈先生、Team HOPE学術アドバイザー/日本臨床獣医学フォーラム会長の石田卓夫先生らが「ペットの健康管理の重要性」等について講演しました。
太田先生によると
「自分の健康診断に毎年行っているという人は多いですが、ペットの健康診断となると実際に受けさせているのは2割ほど。」
さらに「しかも人間と同じ感覚で年1回受信させればいいというわけではありません。犬の一年は人間に換算すると4~6年くらい。だからこそペットの健康診断は、理想を言うと年に4回は行ったほうがいいんです。3ヶ月前はこんな症状なかったといったケースも多く、気づかぬうちに病気にかかっているペットも多いんです。」
と健康診断の大切さを話していました。
愛犬家の青木愛さん、愛犬との闘病エピソードも
セミナー内では、元シンクロナイズドスイミング日本代表の青木愛さんが登場し、トークショーも開催されました。
現在、トイプードルを飼っているという愛犬家の青木さん。高校生時代、自身の希望で犬を飼いはじめて以来、犬は家族として当たり前のような存在になっているそうです。
高校生の時、初めて飼ったコーギーのティアラちゃんは、悪性リンパ腫になってしまい、抗がん剤治療で1年近く闘病生活に連れ添ったそうです。
「最初に聞いた時は、『あれ?昨日まで元気だったのに?』って受け入れられない気持ちでした。」
と病気を受け止められなかったそう。
しかし治療中は、
「元気な時もあれば、しんどそうな時もありましたけど、こっちが元気じゃないとティアラにも伝染しちゃうなと思って、ティアラもこちらが心配しないように元気な姿を見せていたし、お互い自然に過ごしていました。」
と当時の心境を語ってくれました。
病気に気づいたきっかけは、父がティアラちゃんを撫でていた時に顎の下あたりが腫れていることに気づきすぐに病院に連れて行ったそうです。その時から、事前の健康診断や小さな変化への気づきを意識し始めたとのこと。
Team HOPE副代表の上條先生によると
「普段から接している飼い主さんだからこそ、気づくこともある。触ってる時に嫌がったりしないか、おしっこの量がいつもより少ない。など問診の際にちょっとした変化を教えてくれると異常を見つけやすい。普段見ている飼い主の方が健康な状態を知っている分、変化に気付ける。」
といつもと違う小さな変化の重要性も語ってくれました。
ペットも寿命がのび、高齢化が進んでいます。大切な家族であるペット、健康で長生きしてもらうために、健康診断をお勧めします。
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Fujisan.co.jpより