日本のプロレスリング界を熱くさせて30年、鈴木みのる選手のテーマソングといえば「風になれ」(作詞・作曲・歌/中村あゆみ)。鈴木がリングインするタイミングで、中村あゆみのハスキーボイスが叫ぶ「かっぜぇ~になれぇ~!」部分を一緒に合唱するのがお客さんの間ですっかり定着している。
【鈴木みのるのマンガ王にオレはなる!】6/20放送ゲストは大海賊祭直前ということで中村あゆみさんが登場します。「風になれ〜King to the World」制作秘話なんかも聞いてみよう!この日からアシスタントYUIちゃんも凱旋帰国するよ。次週もお楽しみに〜〜#soraxniwa#大海賊祭pic.twitter.com/zk1DDiK2Pk
— 鈴木みのる (@suzuki_D_minoru) 2018年6月14日
この「風になれ」は、1995年に鈴木みのる本人が、かねてから大ファンだった中村あゆみに依頼して創作してもらった楽曲だが、このほどプロレスデビュー30周年を記念して、NEWバージョン『風になれ ~The King to the World~』をリリースすると発表した。
6月23日、横浜赤レンガ倉庫イベント広場で開催される、鈴木みのるデビュー30周年野外フェスティバル「大海賊祭」のライヴステージで初披露される予定。CDパッケージは中村あゆみver.と鈴木みのるver.の2種類があり、それぞれ異なるオリジナルステッカーが特典として封入される。
(鈴木みのるver.CDジャケット)
この曲、2005年にCD化されているのだが、前々から鈴木みのる本人のTwitterなどに「CDになってますか?」という問い合わせがファンから相次いでいたそうだ。それが飛び火して、中村あゆみの方にも問い合わせが舞い込むようになり、中村の方から鈴木に「もう一度作ろうよ」と声がかかった。デビュー30周年という良いタイミングもあって新しくリリースするに至ったそうである。まさしくファンが動かしたニューヴァージョンというわけだ。
意外と珍しいテーマ曲
- 週刊プロレス 2018年6/27号 (2018年06月13日発売)
Fujisan.co.jpより
今ではすっかり定着しているが、鈴木みのるのテーマ曲はかなり珍しい部類に入る。何が珍しいのかというと「日本語歌詞」が入っていること。メインイベントを張るくらいのトップレスラーは、自分のオリジナル入場曲を作ることが許され、その多くはほぼ歌詞のないインストゥルメンタルだ。歌詞があると聴き取ろうとされるので選手に集中して欲しいから、とか、歌詞から選手のイメージが固定されるからとか、分析した人もいたけど理由はよくわからない。
ただ、アントニオ猪木の入場曲「INOKI BOM-BA-YE」のように「♪イノキ!ボンバイエ!」と叫ぶ声が入っているなど、掛け声とか、意味を持つ歌詞ではないコーラスっぽい声が入る入場曲はたくさんある。
余談だが、オールドファンの心にササる一曲、阿修羅原の入場曲「阿修羅原のテーマ」をご存知だろうか。男の野太い声で(※ささきいさおっぽいけど違うかな)「あ~しゅら~! あ~~しゅら~~!」としきりに叫ぶあの曲は斬新で、原選手の風貌ともよくマッチして人気があった。
じゃあ、日本語歌詞でがっつり歌う入場曲はないのか? というと、忘れちゃいけない「♪燃やせ 燃やせ 怒りを燃やせ~ぇぇ~!」獣神サンダーライガーの『怒りの獣神』は有名だ。ただ、これもオリジナルというわけではなく、アニメ「獣神ライガー」の主題歌を使用したもの。
レスラーの名刺代わり
プロレスラーの入場テーマ曲とは、聴いただけで「あ、これ〇〇の曲だ」と誰もがわかるほどになれば一人前ともされる。いわば裸のレスラーが持つ名刺みたいなものだ。
その中でも、観客がみんなで「かっぜぇ~になれ~~っ!」と一緒に歌うテーマソングはなかなか珍しい。私も何度か叫んだことがあるが、観客みんなそのタイミングを待っているのが楽しく、そして一体感が生まれて盛り上がる。これを叫ぶだけでもプロレス観戦が楽しくなるはずだ。ぜひとも、鈴木みのる選手のファイトを生で観戦しその目に焼き付けてほしいものだ。
鈴木みのるデビュー30周年「大海賊祭」
Twitterより @suzuki_D_minoru
デビュー30周年を迎える横浜出身のプロレスラー・鈴木みのる氏と仲間たちが、“子供達の可能性を広げるために”、横浜赤レンガ倉庫に集結する屋外型スポーツカルチャーフェスティバル。
「鈴木みのるvsオカダ・カズチカ」の記念試合を筆頭に、プロレスの対戦やスポーツのワークショップ、中村あゆみ、ファンキー加藤などのライヴステージ、メイプル超合金や小島よしおなど数々のゲストが登場するイベント。
開催日:2018年6月23日(土)~24日(日) ※2日間
会場:横浜赤レンガ倉庫イベント広場 ★入場無料
主催:大海賊祭実行委員会
後援:横浜市市民局、横浜市教育委員会