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【ももクロ】これって史上初!?モノノフもビックリの音漏れ参戦大会


47都道府県全てでコンサートを行う『ももいろクローバーZ ジャパンツアー -青春-』。“週末ヒロイン”というキャッチの通り、主に土・日曜に開催されるコンサートは大盛況である。

そんなももクロの全国ツアーで、コンサート会場の「外」では異例の出来事が起こっていると、

マガジンサミット【ももクロ またまた掟破りの神対応「コンサート音漏れ参戦いらっしゃいませ」】でお伝えした。

http://magazinesummit.jp/entertainment/871687171207

「音漏れ参戦」とは、コンサートチケットが取れず会場に入れないファンが周辺に居座り、LIVE音だけでも聴こうという行為。これを「泥棒」と呼んで嫌う人も多く、歓迎されないのが一般的である。

ところが、ももクロスタッフは、今回の青春ツアーでその常識を覆し音漏れ参戦をウェルカムにして、会場ロビーに椅子まで設けファンを歓迎する神対応を取っている。実際に出向き、気になったポイントを2点にまとめると…

◯音漏れ参戦は、あくまでも主催者側の御厚意なので甘えすぎないように。

◯ロビーなので、大声でコールしたり叫んだりすると、聴こえなくなる人もいる。近隣に対し騒音迷惑になる可能性もある。

簡単に言えば、「マナーは守りましょう」という事。記事を書いたのは、ツアーのシーズン2が終わった昨年12月で、今年3月スタートのシーズン3に向け、モノノフさんへの目安になるかと思い、僭越ながら提言させていただいた。Twitterなどでも反響があり共感していただける声を沢山頂戴した。

が! である。事態は思わぬ方向に・・・

掟破り1「音漏れ参戦大会」

モノノフの間で情報は当然広まっていて、チケットがなくても音漏れ参戦目的で会場へ足を運ぶ人が大勢やってきた。トラブルが起きなきゃいいけどと気を揉んだりもしたが、考えが甘かった。記事に書いた事案が大きく覆されたのだ。それも、良い意味で!

繰り返しになるが、普通のアーチストの場合、音漏れ参戦はあまり歓迎されないものなので、ファンに対して丁寧な対応はおろか、特に騒いでほしくはないもの。

ところが、そんな掟を破って、マネージャーの川上氏はTwitterで「チケットなくてもとりあえずおいでよ、楽しいから!」と煽り、そして“音漏れを聴きながら全力で楽しもう!”をOKとしたのである(笑)。

ある会場では、生ライブの音が大音量で、音漏れ組もサイリウムを振りかざし、曲に合わせて大声でコールした。

ある会場では、「振りコピ」(※曲の振付けをコピーして踊る)のコンテストみたいな流れになり、仮想ももクロが目の前で踊っているかのようで大いに盛り上がった。

その様子は、川上氏から動画配信され、モノノフからは“いいね”の嵐だ。

私が、「マナーを持って…」と提言したことが根底から覆されたわけだ。ちょっと申し訳なくなってしまった。

ただし、ロビーでの音漏れ参戦でも全力で騒げる会場は防音対策が取れている等、事前に会場側の了承を得ているからこそ許されることを心得て欲しい。実際、カーニバル状態NGの会場もあった。まあ、そんな場合は事前にスタッフから忠告があるはずだが。

掟破り2「史上初!? 音漏れ無料会場用意」

そんな音漏れ参戦を期待していたモノノフががっかりしたのが、3月25日(日)大宮ソニックシティでの事。ライブ3日前、Twitterで川上氏から「音漏れ参戦NG」の告知が出てしまった。モノノフからは落胆のリアクションが。

ところが、これで済まさないのがももクロスタッフ。すぐさま音漏れ参戦の掟をまさかの方法でブチ破った。

なんと音漏れを聴くための会場をわざわざ確保し、「音漏れる大会」と銘打ってイベント化。しかも入場無料でウェルカムしたのだ。

もしかしたら、このような「音漏れライブを聴くために会場を用意した企画」の開催は日本で初めてかもしれない。(※調べたけど見つからなかった。あったらごめんなさい)

川上氏が付け加えたのは、

「ただし物販をやります。たくさん買ってください。もりもり買ってください」。

つまり、入場は無料(入場規制あり)にしてグッズ販売で利益を出そうという試み。とはいえ、会場を半日抑えたとしても使用料金は約50万円になる。警備費なども考えるとそこそこのコストがかかる。会場のキャパは約1,000人だが、一人1,000円程の入場料をとってもモノノフから文句は出ないと思う。でも、あえて無料にしたのは、他の会場で音漏れ大会は無料だからに違いない。大宮ソニックシティで音漏れ大会がNGなのは会場の問題で陣営に否はないはずだが、埼玉会場だけお金をいただくわけにはいかないというわけだ。

そして、モノノフは音のみだけどライブを楽しんだ。いや、なんの文句もない、むしろ大感謝で音のみ生ライブを全力タダで楽めたわけである。

スタッフは「ただのファンサービス」と言うかもしれないが、この懐の深さを神対応と言わずしてなんと言おうか。

『ももいろクローバーZ ジャパンツアー -青春-』シーズン3は

3月31日(土) 大分県 大分iichikoグランシアタ

4月1日(日) 宮崎県 宮崎市民文化ホール

6月3日(日) 山梨県 コラニー文化ホール

6月9日(土) 熊本県 荒尾市総合文化センター

6月10日(日) 鹿児島県 鹿児島市民文化ホール第一

ここで、一旦終了する。チケットがない人は、せめて音漏れ参戦で、いや、ぜひ音漏れ参戦でかまわないから、会場ロビーでももクロライブの雰囲気を感じ取って欲しい。

ももクロが、性別年令問わず幅広い層から愛される理由のひとつに、こういった常識破りのファンサービスが胸を撃っているからに違いないと私は思う。

 

Kansai Walker (関西ウォーカー) 2018年4/3号
Fujisan.co.jpより
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