対話ができて、水をねだる「盆栽」が話題です。
育て主が愛する盆栽を大切に育てるあまり、会話ができるようになったとか、そういう類の話しではありません。
人間とコミュニケーションをとることができる新しい盆栽「BonsAI」(盆栽+AI)が、お寺に出向き縁側でお坊さんと人生について語る…という不思議な内容のコンセプトムービーが公開されました。
これは、古くから日本で愛され身近な「自然」である盆栽に、最先端技術や製品を用いることで、人間と対話を可能にする「BonsAI」(盆栽+AI)を制作するTDK のプロジェクト。人と植物がコミュニケーションをとることで、未来へ向けた人間と自然との新たな関係を垣間見ることに挑戦しているそうです。
動画では「ボンス・エーアイ、人生とは何だろう?」とお坊さんがたずねるとBonsAIはゲーテの言葉を引用し「生きることであって生きた結果ではない」と伝えます。
盆栽は人間よりも長生き。なかには樹齢300年をこえる盆栽もあり、人よりちょっと賢そうです。BonsAI は、人から悩みを打ち明けられると、古今東西の知識からヒントをくれる会話機能が搭載されており、なんだか頼もしく感じられます。
このBonsAI は、暗いところにいると日の光を求めて歩き回ります。無事、日向にたどり着くとLED を光らせながら日光浴をします。また土が乾くと水場に近寄って鉢をフリフリとさせたり、光ったりして、人に水をもらえるようおねだりします。まるでペットのようですね。
鉢には、土の渇きを測定するセンサーや移動制御のための小型カメラ、小型スピーカー他、フィルム太陽電池や床側の給電デバイスと合わせることで、ケーブル接続不要の充電など最新の電子部品が凝縮されています。その総重量 は 20kg 以上! 可愛く見えて意外にどっしりしているんです。
手塩にかけて育てている盆栽が、話しかけてきたり、室内を動きまわってくれたら癒されちゃうかも。市販される予定は未定だそうですが、もし実現したならば新たな盆栽ブームが起きるかもしれませんね。