多くの人々や外国人観光客が行き交うトレンドの発信地、渋谷スクランブル交差点。
毎日のように新商品の広告がビジョンや看板にあふれ、信号が変わるたびに人の流れが一斉にほどける雑踏の中では、だいたいのことが「見えているのに、見ていない」場所でもある。
本日、そんな渋谷スクランブル交差点で、ふと足が止まった。理由は単純で、頭上の街頭ビジョン5面が同じ映像をいっせいに映し始めたからだ。
渋谷のビジョンジャックは決して珍しくはないが、「同時に違和感のある映像」が流れると、いつもの忙しい渋谷スクランブル交差点の時間が一瞬停止する。通りがかる人々も思わず足を止めて画面を見上げ、ほんの数十秒、交差点に不思議な一体感が生まれていた。

画面に大きく映し出されていたのは俳優の松下洸平さん。ドラマや舞台で活躍している松下さんは、スタイリッシュで、きれいで、それでいて親しみやすさもある——渋谷の大画面でも違和感のない売れっ子俳優だ。
「ねぇ、キューちゃん」
画面越しにそう語りかける声で、ようやく“何の映像か”に気づく。
よく見てみると、これは「きゅうりのキューちゃん」のCMだ。渋谷のど真ん中で、人気俳優がきゅうりの漬物の商品名を叫ぶ。これが渋谷の時間を止めた違和感の正体だった。
さらにキャラクターの「キューちゃん」が、愛嬌たっぷりに登場する。クールな松下さんと愛らしいキャラクターの共演。
気づけば足を止めてしまっていた。

気になって少し調べてみると、この素敵な仕掛けにはちゃんと理由があったみたいだ。
9月9日が「キューちゃんの日」に制定されていて、その日に向けて全国的に「きゅうりのキューちゃん」をアピールしているのだとか。渋谷の大きなビジョンで一斉に展開するほどの迫力だったのも、9月9日の記念日があるからなんだと納得してしまった。
映像では、松下洸平さんがキューちゃんならではの音や味を語る「ごはん篇」が流れている。白ご飯にのったシズル感あふれるカットや、キューちゃんから汁がポトッと滴り落ちそうなカットが美しく、松下さんの爽やかな魅力も相まって思わずお腹が鳴ってしまいそうである。
東海漬物HP CMギャラリー|https://www.kyuchan.co.jp/tvcm/index.html

昭和から令和まで、長年親しまれてきた「きゅうりのキューちゃん」。9月9日の「キューちゃんの日」に合わせた渋谷での豪華な5面シンクロ放映は、松下洸平さんの爽やかな演技も手伝って大いに話題を呼びそうだ。画面越しに伝わってきたあの絶妙なタレと白ご飯の美味しさを思い出しながら、今夜は自分も「松下洸平、キューちゃんで、整う。」の気分で、食卓でじっくり味わってみようと思う。
