
8月31日(月)、東京・御茶ノ水にて新ふるさと納税ポータルサイト「ふるコミ」の正式オープンおよび新CM解禁記者発表会が開催された。会場には運営元である株式会社パンクチュアルの守時健代表取締役社長に加え、新CMキャラクターに起用されたお笑いタレントの小籔千豊、そしてゲストとして元レスリング日本代表の吉田沙保里が登壇した。
同サイトは「寄付者、自治体、事業者の三方よし」を掲げ、サイト手数料を業界最低水準の2.5%に抑えることで、地域への還元率を最大化させるというこれまでの常識を覆すビジネスモデルを提示している。
イベント冒頭、パンクチュアルの守時社長からは、地方創生に対する熱い思いとともに、サービスの詳細が簡潔に説明された。
高知県須崎市に本社を置く同社は、社員が自治体に移住して直接支援を行う「地域密着スタイル」を強みとし、ふるさと納税におけるサイト手数料を従来の9.7%から2.5%まで引き下げることで、2026年10月から施行される「6割ルール(募集経費を寄付額の4割以下に抑える規定)」への対応を容易にし、返礼品の質や事業者の利益を守ることを目的としている。守時社長は、この手数料の大幅カットを「内製化によるコスト削減の賜物」とし、本当の意味での地方創生へのフルコミットを誓った。

そして、会見がトークセッションに移ると、会場の空気は一転して小籔節が炸裂。新CMで「手数料の壁」を突き破る演出を再現して登場した小籔は、自身の家庭内におけるふるさと納税事情を赤裸々に明かした。
ふるさと納税の制度が始まった当初、小籔が「こんなんあるらしいで」と妻に勧めた際には、のどかな気質の妻から「また変なこと言うて」と一蹴されたという。ところが、現在ではその妻がふるさと納税に完全に傾倒し、小籔は「ここ数年は、ずっと嫁はんが選んだふるさと納税に従っている。家でのふるさと納税の権利を奪われている」と、家計における権限の喪失を淡々と語った。

さらに小籔は、家庭の食卓に並ぶ食材の質がふるさと納税の有無によって激しく変動することについても言及した。同じ鮭でも「ええやつ」が出る日もあれば、納税枠を使い切ると「地域の美味しいけど安い鮭」に戻るという。
ある日、家の中に高級な果物があるのを見つけた小籔は、浪費を嫌う妻に対して「またこんな高いもん買って。贅沢したんか」と疑いの目を向けたが、妻からは「ごめん、これふるさと納税やったわ」と返されたという。自分で申し込んだことさえ忘れて贅沢品に驚く妻の姿に、小籔は「自分の頼んだやつで僕が贅沢したと疑われるという、ちょっとしたいざこざがあった」と苦笑いを見せた。

一方で吉田沙保里は、納税の目的について「子供たちのために、という項目を選ぶようにしている」と現役時代から変わらぬ誠実な姿勢を見せつつ、返礼品を通じて地域の魅力を再発見することの楽しさを強調。小籔に負けじと、三重県出身者としての地元愛を覗かせた。

イベント中盤には、熊本県からくまモン、滋賀県彦根市からひこにゃん、熊本県八代市からちくワンといった人気ご当地キャラクターも応援に駆けつけた。実施された「返礼品のふるさとはどこ!?クイズ」では、小籔の鋭い観察眼が光る場面もあった。
伏せられた牛肉の佃煮のラベルを上から覗き込んだ小籔は、「このご時世、炎上したくないので正直に言います。『近江牛』って書いてあります。近江は滋賀なのでひこにゃんのやつです」と暴露。暴露系YouTuberなどに後から「知っていたのに知らないふりをした」と叩かれるリスクを回避するという、現代の芸能人らしい危機管理意識に基づいた正解発表で会場を沸かせた。

また、9月11日に53歳の誕生日を迎える小籔へのサプライズも用意されたが、登場したケーキは「ふるコミ」の手数料2.5%と従来の97.5%を円グラフで表現した同サイトオリジナルのもの。小籔に割り当てられたのは、全体のわずか2.5%という極めて薄い一切れだった。小籔は「誕生日関係あらへんがな」と容赦なくツッコミを入れつつも、実際に口にすると「ちゃんとうまいがな。一流のケーキ屋の味がする」と、その味のクオリティには納得した様子だった。
最後に53歳の目標を問われた小籔は、「思いついたことはできるだけチャレンジして、死ぬ時に後悔しないようにしたい」と抱負を語り、新サイトの普及を願った。サイト手数料を削り、地域への還元に全力を注ぐ「ふるコミ」の姿勢は、小籔が長年新喜劇で大切にしてきた「お客様、座員、スタッフの三方よし」の精神と合致しているという。終始低めの熱量ながらも確実な毒と笑いを交えた会見は、新サービスの誕生を祝うにふさわしい、皮肉とユーモアの混じった不思議な一体感に包まれて幕を閉じた。
