東京都では「チルドレンファースト」の社会の実現に向けて、企業・NPO・学校・区市町村などと連携し、官民が一体となって、子供の笑顔につながる様々なアクションを展開。9月16日には、その一環としてアンバサダーに俳優・村山輝星、宇宙飛行士・野口聡一さん、ポップピアニスト・ハラミちゃんを迎え「こどもスマイルムーブメント スペシャルトークセッション」を開催した。
第1部では、7月27日と28日に行われたハラミちゃんと野口さんのワークショップの振り返りを実施。ハラミちゃんと11名の子供がステージに登場し、ワークショップの振り返り映像が流れた。
その後、ハラミちゃんの「今日は大勢の人に見られてそわそわしちゃうかもしれないけど、自分だけではなくお友達が弾いている楽器も聞きながら演奏することに気をつけて一体感が生まれるような音楽をしましょう。笑顔も忘れずにね」という言葉とともにミッキーマウスマーチの演奏が実演された。
演奏後はハラミちゃんと2名の子供でトークを展開。演奏の感想を聞かれた子供は「打楽器に興味があって参加しました。普段はギターをやっているので、みんなで演奏する機会はあまりないから楽しかったです」と回答し、もう1名の子供は「緊張したけれど一致団結して演奏できたのでよかったです。ハラミちゃんに笑顔で演奏するといいと言われて普段から意識するようになりました」と振り返った。これに対してハラミちゃんは「嬉しい!緊張すると笑顔じゃなくなるので、意識的に口角を上げることで音楽も緊張感がなくなります」口にしていた。
第1部の後半では野口さんと2名の子供が登場し、7月28日に行われたペーパークラフトを活用した宇宙とロケットの仕組みを学ぶワークショップで大盛況だった質問コーナーを改めて催した。
子供から「地球は人間が出すゴミによって温暖化が進んでいますが、宇宙は同じ危険にさらされていませんか」との質問に対し、野口さんは「宇宙でもサステナブルな社会の実現として、ロケットの破片のような宇宙ゴミが出ないようにしていますし、科学技術や宇宙の力で気候変動問題も解決しようとしています」と答えた。
続いて「宇宙から帰ってきたときに地球に体が慣れるまでどのくらいかかりますか」と質問されると、野口さんは「最初はまっすぐ歩くのも大変で、バランス感覚は3日くらいで直ります。筋肉は1ヶ月、骨は1年も戻るまでかかることがあります。できるだけ宇宙でも運動したり、栄養あるものを食べたりして弱くならない工夫をしています」と回答。野口さんの答えに対して子供は「宇宙に行くためには地球での勉強や運動が大事だと感じました。勉強をすることは夢を叶えるために必要だと気づきました」と感想を述べた。
第2部では、こどもスマイルムーブメントアンバサダーのハラミちゃん、野口さん、村山さんの3名によるトークセッションが行われた。
こどもスマイルムーブメントの活動について聞かれたハラミちゃんは「練習会では初めて楽器に触る子供がたくさんいましたが、誰も弱音を吐かないで練習している姿に胸を打たれました。大人もこの姿勢を学ばないとなと思いました」とし、野口さんは「イベントには親子3世代で来てくださる家族もいるので、世代を超えて子供たちをスマイルにする目的が果たされているなと感じます」と答え、村山さんは「子供の将来の夢も育てつつ、自分に何ができるのかという可能性を知ることができる取り組みになっています」と語った。
イベントの最後には、子供たちに向けたメッセージとして、ハラミちゃんから「今は種まきの時期です。いろんな体験をして種をまくことで、将来大きな花が咲くと思います」と伝えられ、野口さんは「子供は自分が面白いと思ったことに躊躇なく挑戦できる時期なので、自由に突き進んでほしいです」とし、村山さんからは「最近は子供の貧困に関するニュースが目立ちます。子供が安心して暮らせる社会ができて、その上にスマイルがあると思うので、みんなの意見に耳を傾けながら活動していきます」と力強いメッセージが送られ「こどもスマイルムーブメント スペシャルトークセッション」は幕を閉じた。